黄泉がえり

ひとりウケかもしれないが

2003年1月22日

公式ホームページ

『死者が生き返る? 3週間という期間限定で?』

『どうせ子供だましだろう』

『草なぎ剛と竹内結子。けっこう人気者だからね』

『ふたりのファンが劇場に足を運んでくれれば、少なくとも制作費の回収は間違いない。多分、そんな読みがあって作った映画じゃないの?』

『なんか、最初の方、面白くないな。無意味なシーン、多くない?』

『えっ・・・・・・』

映画が残り30分になったところで俄然面白くなった。イイ意味で、完全に読みが外れたのだ。最初の方で無意味に思えていたシーンが急に息を吹き返した。

『切ない』

劇場を出て、車に乗り、海老名の跨線橋を越えたところで涙が出た。過去のことや、これからのことをいろいろ考えさせられた。過去を取り戻すことはできない。そんなことはわかっている。だからいつも過去は振り返らないようにしているんだ。でも・・・

『もし、あのときケータイ電話があったら』

今なら当たり前のことが、できなかった。そのときのことに思いを馳せると、どうにも涙を抑えられなかった。普段は考えないようにしているんだが、この映画のせいで固く閉じていた心の扉が開かれたのだろう。

『参った。これはやられた』

日本人は日本の映画をもっと観るべきだ。ハリウッドなんて、有名な俳優がひとり出演するだけで20億円や30億円すぐに飛んでしまう所なんだよ。制作費を回収しようと思ったら、万人受けを狙って手堅く作るしかない。超A評価はなくてもいいから、批評家にC評価を付けられるのだけは避けなければならないんだ。

でも、日本の映画には“自由”がある。万人受けなんか狙わなくてもいい。100人中10人だけが超A評価で、あとの90人がC評価になってもかまわないんだ。日本人にしかわからない映画でもいいんだ。もともと制作費はそんなにかかってないし、劇場で映画を観る人も少ないから。

何が人の心を動かすかなんて十人十色さ。アタシにとっては【ピンポン】も良かったけど、【黄泉がえり】は、もっと心を締めつけられる映画だった。特に竹内結子がスンゴク良かった。【たそがれ清兵衛】の10倍感動した。よって、今回は誰が何と言おうと A+ をつける。

しかし、これを読んだあなたも感動するかどうかは保証できない。ひとりウケかもしれないことを予めお断りしておく。