110番はひかえめに

ボウズ憎けりゃ、袈裟まで憎い

3/3ページ:最初のページ

2003年8月22日

ふたりはオバタリアンのデミオの前で言い争っていた。流石のオバタリアンも自分が踏んでいるのが停止線だということを示されて、最初の勢いはどこへやら。「早く110番に電話かけろ」と催促してもモジモジするだけだった。どうやら自分の不利に気付いたらしい。

現場図(厚木市上愛甲付近)

「降りろ、通ってやるから。そのかわり無事に通れたら土下座しろよ!」

さあ大変。降りてアタシの運転で通り抜ければ、オバタリアンは土下座しなければならない。

と、そこへ・・・、大通りの方からウォーキング・オジサンがやってきた。夜の10時すぎ、半径500メートル以内に店もないところだから、ウォーキングに間違いないだろう。

「通れるから、やってみなさい」(ウォーキング・オジサン)

すると、オバタリアンはソロソロと車を動かしはじめた。

「余裕のよっちゃんだぜ! ほーら見ろ!」

「クソじじい!」

「オバタリアン、おまえなんか死ね!」

ふたりはお互いに言葉を交わして別れましたとさ。アタシはそのとき以来、デミオが大ッキライだ。

「ボウズ憎けりゃ、袈裟まで憎い」

「オバタリアン憎けりゃ、デミオまで憎い」

【110番はひかえめに】終わり