座頭市の感想

座頭市ごっことタップダンス

2003年9月9日

ヴァージンシネマズ(TOHO CINEMAS)のシネマイレージが貯まってきた。目標の6,000マイルまで、あと一息だ。シネマイレージが6,000マイル貯まると1ヶ月フリーパスがもらえるんだよ。だから、あと7本観れば確実に1ヶ月フリーパスをゲットできるわけ。今のペースだと【MATRIX REVOLUTIONS】あたりから1ヶ月タダで見られるだろう。それでなくても6本見れば1本タダだから、TOHO CINEMAS のサービスは大したもんだ。

シネコンっていいよね。他の映画館に浮気しなくても毎週違うのが見られるでしょ。最近テレビが物凄くつまらないと思うようになったから毎週行ってるんだよ。きのうは北野武の【座頭市】を見てきたので、早速感想を書こう。

シネマイレージ

アタシが小学生の頃は、勝新の座頭市が大ヒットしていた。TVシリーズの座頭市が放送されていたのだが、体育の時間がマット運動になると必ず「座頭市ごっこ」で盛り上がったもんだ。

座頭市ごっこ

用意する物:ホウキ、マット。

配役:座頭市と斬られ役数人。

座頭市「あんさんがたぁー、アッシを…お斬りになろうってんですかい?」(目は必ず白目ね)

斬られ役「コ・ノ・ヤ・ロー、殺っちまえ!」

“ビシュッ!” “バサッ バサッ!” “ブシュッ!”

斬られ役はここでフリーズする。(これが大事な大事なお約束!)

すると座頭市が刀についた血を振り払って仕込み杖に刀を納める。

“カチッ”(刀を納めた音)

“バタバタバタッ”

斬られ役は座頭市役が「カチッ!」と言ったらいっせいに倒れる。そのとき手をついたり、膝から崩れ落ちてはいけない。フリーズした状態のまま、マット上にドサッと倒れなければいけないのだ。

ある者は大上段に振りかぶったまま、またある者は背中を斬られて仰け反ったまま。

座頭市「いやな、渡世だなぁ…」

ハイ! 決まり文句を言ったら選手交代。あとはこれを何回もやってカッコイイ殺陣を研究するわけ。

今、思い出してみると担任のK先生は、さぞかし楽しかっただろう。うちのクラスは役者が揃っていたからね。運動神経バツグンのオグちゃん、顔から倒れるのが得意で、斬られ役をやらせたら大人顔負けのキノシタ君がいたんだ。もう、あれは誰が見たって面白かったと思う。

さて、さて…

では、タケシの座頭市はどうだったかと言うと、これがもう、まるっきり勝新の座頭市と違うんだよ。

座頭市

冒頭のシーン

金髪のタケシが道端の岩に座ってる。右手に持った竹筒には水が入っていて、旅の途中で一休みしているようだ。朱塗りの仕込み杖は岩に立てかけてあった。

20秒ぐらい長回ししたかな? そこでいきなり“ジャーン”という音がして「座頭市」のタイトルが出てくる。「誰が何と言おうと、これは座頭市なんだよ!」ってカンジ。有無を言わさないタイトルの出し方がちょっと変わっていた。なんのヒネリもないタイトルの出し方なんだ。それがかえって『変わってる』という印象を与えるんだけどね。

内容は?

まず最初に殺陣だが、殺陣にはほとんどセリフがない。「あんさんがた、アッシを…お斬りになろうってんですかい?」なんて前置きは一切省いて、いきなり斬ってしまう。“カチッ”の合図でいっせいに倒れるなんてこともなく、「いやな渡世だなぁ」の決まり文句もなかった。

『全然違うじゃん!』

いいも悪いもない。全然違う座頭市を見せようとしているんだから、これはこれで納得するしかないだろう。時代劇の伝統を打ち破って新しい殺陣にチャレンジしていることは誰が見てもわかる。

次に賭場のシーン。これはなかなか良かった。丁半博打は座頭市の本職みたいなもんだ。博打狂いの新吉(ガダルカナル・タカ)もイイ味を出していたね。

三番目として、親の仇を狙う姉妹。この姉妹のことはしつこいぐらい説明があるから省こう。観てのお楽しみってことで。

四番目はヤクザの用心棒になる浅野忠信。この男はちょっと謎めいていて、なぜ無宿人になったのか良くわからない。ちょっとその辺の説明が日本人のアタシにもわかりにくかったので、外国人には到底理解できないだろう。ここはもう少しわかりやすくしても良かったのではないか?(肺病を患っている女房の咳がリアル。ホントに風邪をひいていたと思われるのだが・・・変なところで感心してしまった)

五番目と言うか、この映画のメインイベントはタップダンス。これは見物! 外国人の観客に受けたのはこれがあったからに間違いない。日本の伝統芸能として、こういうのがホントにあると誤解してしまうだろう。それぐらい面白かった。

総評

勝新のいいところをだいぶ削ったが、タップダンスは素直に楽しめた。座敷遊び、遊郭、賭場、腹切り、日本舞踊、神楽、そしてなぜか忍者まで登場して、外国人に対するサービスは満点というカンジに仕上がっている。スプラッタームービーのようでもあり、ミュージカルのようでもあり、なにしろサービス精神旺盛な映画だ。

評価は、勝新のいいところが懐かしい人にとっては B。勝新の座頭市を知らない人なら B+ ってところかな。アタシはタケシがエロ按摩ぶりを見せてくれれば B+ だったけど、それがなかったので、ちょっと厳しく B 評価にしておく。いくら勝新の真似がイヤだからって、せっかくR15指定なんだから濡れ場を入れない手はないでしょ。

うーーー、ここでアタシのアイデアも書きたいんだけど、小・中学生も見ているのでやめておこう。ここは R15 規制がかかってないからね。

座頭市

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