イノセンス それは・・・

予備知識がない人の感想

2004年3月8日

イノセンス それは・・・「フォロミー」って言われても、「ついていけるワケねーじゃん」と言いたくなるぐらい、こむずかしい哲学書。

イノセンス それは・・・

悪党の要塞と化した北方のエトロフ島。そこは主権が曖昧なまま、無数の海鳥と蛇頭?に支配されていた。そこへ白目の隊長が鳥型ヘリコプターで乗り込むのだが・・・アタシャ海鳥がローターに巻き込まれることをマジで心配しちまったよ。だって海鳥の数が半端じゃないんだもん。

イノセンス それは・・・

疑問に満ち満ちた世界。アジアごっちゃ混ぜ。上海のようでもあり、新宿のようでもあり、その摩天楼が林立する街は、おそらく人口1000万人を越える未来都市。だが、そこを走るクルマは何故かすべてクラシックカー。

なーぜーっ?!

これはもう、理解不能とあきらめた。アタシャ途中から思考回路を停止して絵だけ見てたから眠くなったぞ。確かに、きらびやかで幻想的なシーンもある。セリフを理解しようとしなければ素晴らしい出来だ。「これが最先端のアニメです!」ってカンジかな? 音楽もイイ。だが、原画の節約としか思えない退屈な会話シーンで、ナンセンスに時間を引き延ばしているようにも見える。

いや、決してナンセンスではないのだろう。そこには深い、深ぁーい意味が込められているはずだ。しかし、凡人の脳にはこの映画を理解するだけの情報を蓄積しておけるスペースがない。アタシのうなじには外部記憶装置をつなぐコンセントがないからね。すると、当然のように馬の耳に念仏状態の強い眠気が襲ってくるわけだ。

主要キャラクターは無表情。白目の隊長は、こむずかしいことばかりのたまうし、相手のボスは人形の口を借りて竹中直人がしゃべってるだけで実体を見せない。その上、隊長が殺す相手は雑魚のヤクザと血の通ってない人形ばかりときている。

だから行く手をはばむ邪魔物を倒しているだけのテレビゲーム感覚が延々と続くのだ。残虐性は見えないものの、その代償として KILL BILL みたいな面白さもない。そこには愛も友情も、復讐に燃える情念もないから。(あるのかもしれないが、前編を見てないからどうしようもない)

エトロフに行く目的もよくわからないまま話はトントンと進行。無機質な背景と不気味な人形に、ただただ寒気を覚える。隊長は警官の一種らしいが、この映画は単なる勧善懲悪モノでもなさそうだ。人間の尊厳を守るために何か得体の知れない敵と戦っているらしい。

おそらく押井監督はこう言いたいのだろう。

「こき下ろされてもけっこう。賛美したいヤツは勝手に賛美しとけ。だが、一度観ただけでわかったような口をきいてほしくもない。わざとわからないように作ってるんだから。一度目はまず絵を眺め、音楽を聴くだけで十分だよ」

ということで、今回の評価は D の「なんじゃこりゃ!」。難解なモノを何度も観て無理に理解しようとは思わない。好きな人は好きかもしれないが、アタシャ今すぐにでもイノセンスがどんな映画だったかを忘れることができる。

思考回路停止 眠気充填120% 忘却砲用意! 発射!

さーて、何の話だったっけ? アタシャきっと夢か幻でも見たのだろう。まあ、それはそれでいい。決して観て損したという気はしないよ。シネマイレージで無料鑑賞したから金は失ってない。ただ、意味がわからなかっただけだ。

その後、アタシは鳥インフルエンザのせいでガラガラのケンタッキー・フライドチキンに吸い寄せられた。頼んだのはアブラギッシュなカーネルクリスピー。どうもケロッグみたいなドライフードは性に合わないのだ。夜遅くてもこんなものを食べたくなってしまう。

いや、待てよ。ドライフードも理屈抜きで腹がいっぱいになればいいのかもしれない。問題は味気ないドライフードを「噛めば噛むほど味が出るから良く噛んで食べろ」と言われることなのだ。そんなこと面倒くさくてアタシにはできない。

ということで、予備知識がない人が【イノセンス】を観た感想はこんなカンジだね。前作【攻殻機動隊】を見てない人がコレを見て絶賛したら気持ち悪いよ。そんな人には会いたくもない。