大量破壊兵器などない

イラクの日本人人質事件

2004年4月12日

アタシャ人質を救うために自衛隊撤退が決まっても、大半の人が納得するだろうと考えていた。ところが実際は違った。そう考える人間は少数派だったようだ。

確かに福田官房長官のコメントは胸にズシリと響いた。「イラクから撤退する理由はない」(日本はイラク復興支援のために行っているのだから)。

福田官房長官は余計なことを一切言わないから、政治家としてカッコイイよ。間違ったことは言わないから、国民を納得させる力がある。だが、人情に訴える熱弁は不得手だろう。非情なまでにクールだからね。アタシャ福田さんは次期総裁より、生涯、官房長官をやった方がイイと思う。

「イラクから撤退する理由はない」

一見なんの間違いも見出せない言葉だ。でもな、自衛隊は現在、宿営地の中で給水活動をしているだけだ。危なくてサマワの街中にさえ出て行けない状況なんだよ。

だからハッキリ言って、イラクに留まっているだけで、あまりイラク人の役には立っていない。役に立っているとすれば、アメリカが世界を敵に回すことがないように、あるいは連合国が散り散りバラバラにならないように、お互いを見張りあってるという意味合いの方が強いだろう。

その本質を見抜けない人が多いと思うわけだよ。「今、日本がイラクから撤退したら世界中を敵に回す」と掲示板に書き捨てていった人がいたけれども、それは違うと思うね。そうなったとき世界中を敵に回すのはアメリカだよ。日本に見捨てられたらイギリスとポーランド以外の軍隊は一斉に撤退するだろう。(ポーランドは米国産牛肉の輸入再開を真っ先に決めたから完全にアメリカの飼い犬。軍隊も最初から派遣していたんだ)

もうアメリカに正義などない。フセインを捕まえたからそれでいいじゃないか。大量破壊兵器などどこにもなかったから安心しただろう。もちろん、ここで引くに引けない理由も知ってるよ。だけど、これ以上付き合わされたら・・・

おっと、アブナイアブナイ。今はただ人質の無事救出を待つだけにしておこう。

そうだ、最後にひとつだけ言いたいことがある。

高遠菜穂子さんたちのことを「退避勧告を無視したんだから自業自得だ」と言っている人達へ

オマエラには愛がない。

  1. 退避勧告を無視した。
  2. 危険な陸路を選んだ。
  3. 4月9日が特別な意味を持つことを考慮しなかった。

確かにこれらの点はたとえ被害者と言えども反省すべきだと思う。要するに視野が狭かったのだ。彼女たちには自分がやりたいことしか見えていなかった。皆さんの周りにもそういう人いるよね。クソ真面目なんだけど、周りが見えてない人。

しかし、それらを踏まえた上でもう一度言うよ。

高遠菜穂子さんたちのことを「退避勧告を無視したんだから自業自得だ」と言っている人達へ

オマエラには愛がない。

世の中には「無償の愛」というものもあるんだ。この先どう転んだってブッシュにノーベル平和賞の可能性はないが、高遠さんたちにはその可能性がある。