キャシャーンの感想 Vol.2

ネタバレあり

2004年5月7日

きのうは「キャシャーンなかなか良かった」という話をしました。でもね、この映画を素直に楽しめなかった人も大勢いるんです。だから楽しめなかった人の意見もいろいろ読んでみました。(まだ観てない人は「きのう」をクリックしてね)

なるほどと思ったこと

1)目がチカチカする

これは確かにその通り。多くのシーンが合成なので、人物をぼかしたり、バックとの境目を光のエフェクトで誤魔化しているんです。だから、絶えず画面がキラキラしてるんですよ。アタシはドライアイなので、かなり目がしょぼしょぼしました。(「目がチカチカ」は同感だし、生理的なことなので減点してます)

2)反戦メッセージが説教臭い

そうなんです。特に最後の方で目立ちますね。この映画は141分もあるのですが、バッサリと最後の2、30分を切った方が良い反応が得られたかもしれません。実は『あっ、ここで切ってもイイかな?』と思えるシーンがありました。(この点に関しても減点してます。最近観た【コールドマウンテン】も反戦メッセージを含みますが、それはセリフじゃなく映像で伝わるのです)

ここで、思い切ってラストを切った映画として【アカルイミライ】(2003年、黒沢清監督作品)を思い出しました。

アカルイミライの感想

この作品は「つづきは自分で考えてね」という中途半端なラストになっています。尻切れトンボにも見えますが、直後に『こういうのもアリだな』と思い直しました。まだ観てない人は是非ご覧ください。多分、紀里谷監督は観てないでしょう。【アカルイミライ】を観ていたら考えが変わったかもしれません。言いたいことは似てるんですよ。要約すると「俺は許す」の一言です。

3)どこかで見たようなメカや背景

これは見る人によります。使ったソフトの関係かな? 特に歯車のCGはどこかで見たことがありました。あと、飛行機にシーマン(TVゲーム)の顔がついてましたね。アタシは面白がってたけど・・・(この点は予算の関係ということで許しちゃいました)

シーマン

4)アクションシーンが物足りない

そういう見方もできます。確かにアクションシーンの比重は思ったより少なかった。でも、アクションシーンの比重を増やしたら強敵の【KILL BILL】や【MATRIX】と比較されたでしょう。どっちが得だったかは何とも言えません。

むしろ賛否両論真っ二つになる方が興行的にはイイ場合だってあります。こういうのも映画の世界ではアリなんですよ。見方が真っ二つに別れると、まだ見てない人が『俺はどっち派だろう?』と思って見に行くでしょ。なかなか狙って出来ることじゃありませんぞ。(この点も予算の関係ということで許しちゃいました。相手が悪すぎます)

5)説明不足

鉄也の遺体が五体満足だったこと

バラバラじゃグロテスクでしょ。R-15じゃないんだからそれぐらい許しなさいっ! 「何をされても“許す”(復讐の連鎖を止める)」ってことがテーマなんですから。

ブライの城って・・・

それを説明するためのセリフがまたまたウザイでしょ。自分勝手に考えなさいっ! 世界の中心はアナタなんですから。

稲妻って安易すぎないか?

ワハハ! 元は漫画だもん、これぐらい「当たり前田のクラッカー」でしょ。

新造人間は不死身じゃなかったの?

それはあなたの思い込みです。稲妻の不思議なパワーが働かないと、いくら新造人間でも死んじゃいます。その不思議なパワーってのは、「憎しみ」を捨てないと働かないんですよ。宮迫が演技で見せてくれたじゃないですか。それぐらい理解しなさいっ! 宮迫の役はそれだけ重要だったのです。

ということで・・・「賛否両論真っ二つ」は狙い通りだったと思うわけです。こういうのを作れるクリエイターは稀有な存在ですよ。誰が見てもB以上の評価をもらおうとすれば無難な仕上げになっちゃいます。そんなの新人監督らしくないと思いませんか? 深読みすると「あざとい」けどね。

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