軟水とはなんぞや-2

WHO の基準

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2004年5月30日

前ページで「軟水について」書こうと思った理由を述べた。さて、次は何を書こう。いろいろ伝えたいことがあるが、このページではまず、「なぜアタシが軟水について詳しいのか」を書かねばなるまい。

話は1年ちょっと前にさかのぼる。アタシはあるコイン洗車場のホームページを作った。そのコイン洗車場はとても水にこだわった洗車場だったので、アタシは「軟水とはなんぞや」ということを詳しく調べた。(実はその洗車場、去年の12月にコンビニになったので、ホームページを閉じてしまったのだが・・・)

洗車のあと

水が自然に乾くとクルマのボディー表面に水の跡が白く残る。これは水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルだ。日本の水は一般に軟水と言われるが、その硬度は40〜80程度。WHO(世界保健機構)の水質基準では、硬度0〜60度が軟水とされているので、厳密に言うと1リットル当たりカルシウムやマグネシウムが60mg以上含まれている水は硬水と呼ばなければならない。だから日本の水道水には軟水と呼べない水もあるんだよ。日本の場合、厳密な「軟水」の定義はなく、飲料に適した水という基準があるだけなんだ。

では、洗車に適した水の硬度はどれぐらいだろう? アメリカの ICA(International Carwash Association)は、洗車に適した水として、硬度 17.1(mg/リットル)以下という基準を定めている。

この硬度 17.1(mg/リットル)以下とは・・・

車を洗ったあと、水を拭き取らずに自然乾燥させたとき、ボディー表面に水の跡(白い粉)が残りにくい硬度。つまり、洗いっぱなしでOKな硬度である。

ということは、前ページで紹介した屋久島の水(縄文水)は硬度10であるから、余裕で ICA の基準をクリアしている。だからスゴイと言ったんだ。美味しい水は日本に少なくとも百あるけれども、ICA の基準をクリアした超軟水は少ない。証拠をお見せしよう。

ミネラルウォーターの硬度比較表

商品名 硬度(アバウトです)
コントレックス(フランス) 1559
ヴァレットヴィレール(フランス) 627
ヴィッテル(フランス) 309
エビアン(フランス) 291〜297
室戸海洋深層水(高知県) 199
龍泉洞の水(岩手県) 97
六甲のおいしい水(兵庫県神戸市) 84
サントリー天然水(阿蘇) 51
ヴォルヴィック(フランス) 50
クリスタルガイザー(アメリカ) 38
サントリー天然水(南アルプス) 30
森の水だより(採水地:山梨県白州) 26
森の水だより(採水地:富山県婦負郡) 19
屋久島縄文水 10
アイスエイジグレイシャルウォーター(カナダ) 1

他にもいっぱいあるけど、あとは自分で調べてちょうだい。ここで何が言いたいかというと、人間が『美味しい』と感じる水は硬度とあまり関係がないということだ。自分の家の水道水が硬度どれぐらいか調べてみたい人はココを見てちょ。

水道水質データベース

よく大阪の水道水は日本一マズイと言うけれども、このデータベースで調べてみると硬度は40以下の軟水なんだよ。アタシんちの水道水は硬度51ぐらいだから大阪の水より硬度が高いんだ。味は大阪の水よりマシだと思うけどね。

つまり、水の味というものは硬度だけで決まるものじゃなく、臭気とかPHとか鉄分その他の鉱物含有量、残留塩素の量などで決まってくるものなんだな。

じゃあ水の硬度ってなにさ?

水の硬度=2.5×(カルシウムイオンの量)+4.1×(マグネシウムイオンの量)

単位はさっきも書いた通り(mg/リットル)で、WHO の基準では60以下が軟水。 ICA の基準では17.1以下が車を洗ったあと、水を拭き取らずに放置しても水跡が残りにくいとされる洗車に適した水。

参考ページ:ためしてガッテン:水の賢い使い分け

Water Softner(ウオ−タ−ソフナ−)

日本の水道水は硬度がだいたい40〜80ぐらいだけれども、これがアメリカとなるとモノスゴク硬度が高いんだ。だから、アメリカでは一般家庭でも Water Softner(ウオ−タ−ソフナ−)というものを使っている。なぜかというと、洗剤をたくさん使わないと洗濯物の汚れが落ちなかったり、お湯を沸かすと大量の湯垢がヤカンにこびりついたりするからだ。

水道の水に含まれるミネラルを取り除いて軟水にする装置がイオン交換樹脂を使用した Water Softner(ウオーターソフナー)。イオン交換によってカルシウム、マグネシウム等の金属イオンを取り除き、最適な水(硬度1以下)にしちゃうわけよ。湯垢や繊維に付着する洗剤の沈殿物はこの水を使えば出ないし、洗剤の洗浄力も100%近く引き出すわけ。

浄水装置

でも、イオン交換しただけの水でクルマを洗って自然乾燥すると、ほんの少しだけ白く水の跡が残るんだ。実は、白く跡が残る要素にはもう一つ、イオン状シリカというものがある。そして、イオン状シリカを含めてイオン交換で除去しきれない不純物を除去する装置が Reverse Osmosis System(逆浸透膜浄水装置)。

逆浸透膜浄水装置では不純物が98%除去されると言われているんだ。そして、この逆浸透膜浄水装置で処理された水を一般に RO水、洗車業界では SPOT FREE(スポットフリー)と呼んでいる。それではここで SPOT FREE のスゴサをお見せしよう。