モーターサイクル・ダイアリーズの感想

チェ・ゲバラの南米旅行

2004年10月27日

きのうはモーターサイクル・ダイアリーズを観に行った。この映画はブエノスアイレス(アルゼンチンの首都)の医大生だったゲバラが、オートバイで南米旅行に出掛けたときの日記を元に作られているそうだ。

まずはどういう状況で映画を観に行ったかを説明しよう。アタシは25日のコラムで【ライブドアはペガサス】と書いていた。理由をキッチリ説明して新球団名が「ペガサス」になることを祈ったのだ。ところが、きのうの夕方「仙台ライブドアフェニックスに決まりました」と堀江社長が発表したでしょ。それを聞いたときは本当にガッカリしたぞ。まさかすぐに決選投票が〆切になるとは思ってなかったんだ。

『間に合わなかったか・・・チェ、チェ、チェのチェッ!

ホントにそう思ったんだよね。だから、この映画を観に行ったのは必然だったのかもしれない。なんたってチェ・ゲバラの物語ですから。

日本語で「チェ」と言うと不満を表すけど、アルゼンチンでは呼びかけの言葉らしいよ。「チェ」は「ねえ」とか「ちょっと」みたいな意味なんだ。映画の中でゲバラがチリの女の子と会話するシーンがあるんだけど、チリの女の子は初対面のゲバラがアルゼンチン人だとすぐにわかった。「チェ・・・と言うからわかった」というセリフがあるんだ。チリもアルゼンチンも同じスペイン語圏だけど「チェ・・・」はアルゼンチン独特の言葉みたいだね。

実はチェ・ゲバラの「チェ」はアダ名で、本名はエルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナという。ゲバラが同志に呼びかけるとき「チェ・・・」と言うから「チェ・ゲバラ」と呼ばれるようになったんだってさ。

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詳しいことはこちら → Wikipedia 「チェ・ゲバラ」(ゲバラは坂本竜馬を尊敬していたらしい。読んでみな)

それから、革命家の言葉に「内ゲバ」とか「ゲバ棒」という言葉があるでしょ。アタシはゲバラが語源かと思ってたけど、これは違うことがわかった。

「全共闘時代用語の基礎知識」 より

ゲバルト【げばると Gewalt】〔ドイツ語〕

ドイツ語で暴力、あるいは権力のこと。具体的には武装をして機動隊などと対決することをいった。ゲバルトは、機動隊に対しても、民青に対しても、その他の党派に対してもおこなわれた。しかし民青に対しては「内ゲバ」とはいわなかった。

1960年代はゲバラのTシャツが流行ったらしい。今でも手に入るけど、こんなの着る人いるのかな? 売れてるってことは今も日本のどこかに革命家が潜んでいるってことかもね。

チェ・ゲバラTシャツ

チェ・ゲバラのTシャツ

ところで、みなさんは学生運動を見たことがあるだろうか? 多分ないよな。でも、アタシはある。その頃はまだ小学生だったけど、100mも離れてないところで機動隊と革マル派が衝突するシーンを見たんだ。新宿区に明治公園という公園があってね、アタシは小学生の頃、その近くに住んでいたんだよ。(地図

ある日、いつものように革マル派が集会をやっていた。(その頃はホントにしょっちゅうだった)すると、明治公園の近くにホロ付きの2トントラックがスゥーッと停まったんだ。その直後、革マル派の学生達がワァーッと集まって2トントラックからゲバ棒を取り出してさ、機動隊とチャンバラですよチャンバラ。火炎瓶なんてまーだカワイイ方。そのときは鉄パイプ爆弾が爆発して大音響とともに30mぐらいの火の手が上がった。あとで知ったのだが、この鉄パイプ爆弾の爆発で警官が2人亡くなったそうだ。

みなさんは催涙弾を見たことないでしょ。スゴイよあれは! 直撃を食らったら目がつぶれちゃうね。翌日、学校へ行くとき催涙弾が落ちた場所の近くを通ったら、みんな涙が止まらなくなった。もうそこらじゅうタマネギ臭いわけ。催涙弾の中身は黄色い粉だったな。多分あれはタマネギの成分を濃縮したモノだろう。友達が触りに行ってエライ目に遭ったっけ。

映画を見終わったあと、そんなことを思い出したが、映画の中に革命シーンはないんだよね。放浪中に共産党員と出会うシーンがあるぐらいで、ゲバラが革命家を志す下地を作った旅の様子が描かれているだけだ。

井筒監督が出ている虎ノ門というバラエティー番組に「こちトラ自腹じゃ!」というコーナーがあるの知ってるかな? そこで井筒のオッサンが新作映画の批評をやるんだけど、オッサンは「ゲバラの想いが伝わらん!」と言ってこの映画に★ひとつだった。

だけどね、アタシにはちゃんと伝わったよ。社会党や共産党なんて相手にされない世の中になったけど、私利・私欲のために狂った今の世の中を見つめ直す機会にはなったと思う。やっぱり『人の役に立ちたい!』というのが人の道の基本じゃないかと思ったな。

より多くの人を楽しませたり、救ったり、より多くの人に便利さ、快適さを提供した人がお金をたくさん稼ぐのはかまわない。それが資本主義のいいところだ。頑張れば人より多く稼げる世の中でないと人間ってダメになっちゃうんだよ。ところが、アフィリエイトなんか見てると勘違いしている人が多いんだな。検索エンジンを欺くようなテクニックを駆使してさ、そこにアフィリエイトのバナーをペタペタ貼ればイイと思ってる人が多いような気がするんだ。

違うだろ! それは単なる私利・私欲だろ! ちゃんと紹介する品物の説明を丁寧に書けよ。それを紹介するに至った経緯もちゃんと説明しろ。アタシャ強くそう思ったね。クダラナイ検索エンジン対策なんか覚えるヒマがあったら、文章を磨いて読者を楽しませたり、読者が何か考える手助けをしろと・・・

最後に映画の評価だが、「見て損はない」というレベルだと思う。アルゼンチンのパタゴニア地方チリ南部の氷河バルパライソの港(チリ)、そして空中都市マチュピチュの遺跡(ペルー)。なんたって地球の裏側だからね、日本人にとってはまさに別世界だ。見たことのない景色がいくつも見られたのが良かったな。革命とはあまり関係ない映画だから「革命家チェ・ゲバラ」を見たいと思う人は期待はずれになると思うけど、割と気軽に異文化、別世界を味わえるからヨシッ! 評価は B にしておこう。

チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記

チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記(原作本)

<余談>ピストルで鴨を撃ち落とすシーンがあったけど、あれは実話なんだろうか? そのシーンが気になって仕方ない。