アメリカ大統領選

映画を観ると世の中が見える

2004年11月3日

きょうは最初に10月30日の日記を追記したことをお知らせしておこう。友人Mの家でハロウィーンの夜、何が起こったかを追記したので是非読んでほしい。ほぼ完璧なオチが付いたので多分笑えるだろう。

さて、それでは本題に入る。これは友人Mとの会話で、アメリカ大統領選と今年公開された映画についての話だ。

「なぜガソリンがこんなに値上がりしたと思う?」

「なんでだろう?」

「きのう観た【コラテラル】のセリフにこんなのがあった・・・」

『なんで戦争に勝ったのにガソリンが1ガロン2ドルもするんだ!』(タクシー運転手のセリフ)

「1ガロンって?」

「1ガロンは約3.8リットル。コラテラルを撮った時期より今の方がもっと高いだろうが、それにしたって1リッターせいぜい55円ぐらいだよ。日本はガソリン税のせいでアメリカ人が『高い』という金額の倍は払ってる。しかし、それでも道路公団は大赤字。ヒドイ政治だと思わないか? 高い税金をバラ撒きながら走っても、その税金は砂漠に水が染み込むようにアッと言う間に蒸発してしまう。いかに土建屋が優遇されてきたかがわかるだろ」

ガソリン1リッターあたりの税金

揮発油税 48.6円
地方道路税 5.2円
合計 53.8円
さらに53.8円に対する消費税 2.7円
実質、ガソリン1リッターあたりの税金は56.5円(日本国民はバカとしか言いようがない。だまされてる!)

「石油の供給量が減ったわけじゃないよね?」

「減ってないよ。これは世界の供給量の数%にも満たないテキサスの原油価格が操作されたせいで値上がりしてるんだ。ブッシュに献金するためにアメリカのメジャーが原油価格をつり上げてるのさ。ブッシュが大統領のうちは好き勝手に原油価格を操作できる。もう下がりはじめたけど、それは先物を大量に買っていた投資家が売りに回っているからだ」

「じゃあ、ガソリンの値段、下がるかな?」

「しばらくは下がるね。先週あたりがピークじゃないの? でも、ここでも日本国民はだまされてる。日本には数ヶ月分の石油備蓄があるだろ。高いときは買わなきゃいいんだから、こんなに敏感に反応する必要はないんだ。ピークは大統領選だって誰でもわかるぜ。ところが、値上げの時は『ヨシッ!』とばかりに敏感に反応しやがる。ということは、日本の石油業界は当然ブッシュ支持ってことだ。すべての物価は石油がらみだから、ケリーになると困る業界もいっぱいあるだろう」

「ケリーが勝つと株価が下がりそうだね」

「多分下がるだろうね。投資家はブッシュのままの方が当分安心できる。アメリカは世界が平和になるとダメになるから常に敵を抱えておく必要があるんだよ。今、イラクから手を引くなんてことはアメリカにとって損失以外の何者でもない。ホントに究極の選択だよ。問題を先送りして今の繁栄を保つか、戦争から手を引いて、苦しいけど借金を返す体制に入るか・・・ふたつにひとつの選択だろう。どっちがいいかは立場によって違う」

「じゃあボクはブッシュだな」

「今さえよければ、あとは野となれ山となれってこと?」

「うん、まあ・・・」

「テロリストは全滅させられないよ。なぜかというと、テロは確実に株価を下げるでしょ。ということは、テロリストは株価を自由に操作できるってことだ。ばれないようにテロリストを支援するグループがあれば、確実に儲けられるだろう。空売りで100%儲けることができる。だから、ブッシュが当選すれば、当然テロも続くってこと。そうなれば日本国内だってアブナイ」

「どっちもダメじゃん」

「まあ、そういうことだ。どっちもダメだからこそ『究極の選択』なんだよ。映画【SAW】を観て来な。まさにアメリカの縮図みたいな映画だ。アメリカが抱えている問題を映画にしたらスリラーになったというカンジ」

「どんな映画?」

「密室(老朽化したバスルーム)に二人の男が鎖でつながれているんだ。で、どっちかひとりが死なないと二人ともその部屋から出られないという設定になってる。二人は手の届かない対角線上にいるんだけど、手の届くところにいろんなアイテムが転がっていて・・・その中にノコギリ(SAW)があるわけ。でも、鎖は太くてノコギリじゃ切れない。足を切ればなんとか脱出できそうだが、正気の人間が自分の足をノコギリで切るか? 切らないよな。相手を殺せば出られるという設定にはなっているけど、それだって何の保障もない。さあどうする?」

「どうなるの?」

「そんなことここで言えるかよ。でも、この状況がアメリカとイラクにどことなく似てるんだ。ソウ思ってこの映画を観てみるとかなり面白い」

「【華氏911】も観たんだよね。どうだった?」

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「あれはブッシュ政権のネガティブ・キャンペーン。芸術性はまったくない。だから低い評価にしたんだけど、さっきの話のネタだから観て損はないだろう。ただ、これを観てケリーに寝返った人も、投票所に入った途端、また気が変わってブッシュに入れるかもしれない。どっちもダメなら今の自分が少しでも得しそうな方という考えになるだろうね」