ウツな気分が消える本-2

血と脳

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2004年11月19日

【ウツな気分が消える本】(知恵の森文庫)の著者・高田明和氏は、慶応大学医学部卒で専門は生理学である。だからこの本は、脳の生理学と遺伝についていろいろ詳しく書かれている。

まず、知っておかなきゃいけないことは、「ウツな気持ち」がどうして起こるかということだろう。この本によると・・・

私たちの脳の機能は、ほとんど遺伝によって決まっています。

ということで、ウツ病になりやすい人、あるいは人種というものがあるらしい。もちろんウツ病は強い精神的なショックが加わってはじめて発病するのだが、その発症の度合や、治りにくさは遺伝に支配される。

そう言えば、ハンガリー人のことを調べたとき、ハンガリーは人口10万人当たりの自殺者数が日本を上回る世界1位あることを知った。(日本は2位)

日本人は、なぜ長寿なのか(ネットサーフィンでハンガリーの旅)

ハンガリー人(マジャール人)は元々アジアに住んでいた民族で、アングロサクソンやスラブ系とは別のルーツを持つ。だから日本人に近い遺伝子を持っているのかもしれない。

それから、この本にはこんなことも書かれていた。

闘争の際には出血する可能性があります。そこで血液は非常に固まりやすくなっています。

(中略)

狩猟と種族間の闘いで生き延びてきた種族は、興奮すると血が固まりやすいようになっているのです。そのために欧米の人達は、アジアまたは日本人に比べ7〜10倍ぐらい心筋梗塞になりやすいのです。

これは知らなかった。しかもだよ、好戦的な人ほど、興奮しているときほど、血液が固まりやすいそうだ。そう言えば、サッカー日本代表のフォワード高原選手。いざというときにエコノミー症候群で試合に出られなかったよね。体内で血が固まって肺塞栓を起こしてしまったらしい。

あれはそういうことだったのか。アタシなんか「いざというときに使えないやっちゃ!」なんて言ってたけど、高原選手は人一倍闘志をみなぎらせ、ワールドカップ出場に命を賭けていたのだろう。誤解してたよ。

高原・・・すまんかった!

m(_ _)m

それから、新潟中越地震でも車の中で避難生活を送っていた人達が何人もエコノミー症候群で亡くなった。あれも実は不安による興奮で血が固まりやすくなっていたのが原因だったんだね。

だから、怒りや不安で興奮状態の時は、必ずコップ1杯の水を飲もう。血が固まりやすくなっているから水分を補って血を薄めてやらなければいけない。それから、怒りを鎮める特効薬は「甘いもの」だそうだ。家でいつもガミガミ言われているアナタは、だまされたと思って帰りにケーキを買ってごらん。そうすればきっと山の神の怒りが鎮まるだろう。

ドーパミンとセロトニン

ドーパミンとセロトニンの違いはというと、大ざっぱにいうと、ドーパミンは快感をもたらし、セロトニンは精神の豊かさをもたらすと思ってください。

不思議なことに、ウツ病で暗い表情をもつ患者に、ドーパミンを増やす薬、あるいはドーパミンで快感を刺激するコカインなどを与えても、一時的に快感を感じるだけで、ウツ病は治らないのです。これらの伝達物質はちゃんとした役割を分担しているのです。

ということで、ウツ病や強迫神経症、パニック症候群などを鎮めるには、体内のセロトニンを増やしてやる必要がある。プロザックという薬があるので、大災害に見舞われた地域の人は、専門医に処方してもらった方がいいかもね。

では、ウツ病予備軍の人は、普段どうしたらいいかというと、肉(アミノ酸)と糖分を十分摂るといいそうだ。肉は1日100gを目安に、それから1日1回は甘いもの(おやつ)を食べると心が鎮まるらしい。大脳生理学ってのは、知っていて損のない学問と言えるな。そう言えばアタシはアイスクリームを食べるとゴキゲンになるのだが、それにもちゃんとした理由があることがわかった。この本、オススメ!

なお、サプリメントとしては、セントジョーンズワート(西洋オトギリ草)という天然ハーブにセロトニン再吸収阻害作用があることが知られている。興味があったら下のリンクを押してみて。いろいろ書いてあるよ。

ヨーロッパでもポピュラーな人気!
イライラウツウツに西洋オトギリ