北の零年

熊本県人目立ってねーか?

2005年1月20日

吉永小百合主演の【北の零年】を観てきた。土曜にはじまったばかりなのに、20時からのレイトショーを観ていたのは12, 3人だったか? しかも観客の平均年齢は・・・(以下省略)

役の重要度(印象深さ)を順番に並べていくと、まずは吉永小百合が文句なしの主演。助演は渡辺謙が筆頭かと思いきや・・・意外にも腹黒い男「倉蔵」を演じた香川照之が二番目に目立った。(嫌らしさがとてもイイ!)

そして三番目がナゾの男「アシリカ」を演じた豊川悦司。渡辺謙が四番目で、その次が石田ゆり子? とにかくキャストに意外性があった。柳葉敏郎なんか、かなり情けない。「踊る大捜査線」の室井警視正からは想像もつかない役だ。

監督は【世界の中心で、愛をさけぶ】の行定勲。この人、熊本県人なんだね。くりぃむしちゅーといい、ヒロシといい、最近熊本県人目立ってねーか? アタシなんか、つい最近まで、熊本県人と言えば水前寺清子と八代亜紀と左門豊作(巨人の星)しか知らなかったぞ。自慢じゃないけど。

(`⊥´)ゞ

途中まではかなり面白かった。展開が速く、しかも先がまったく読めないのでグイグイ引きこまれる。『これから先どうなるんだろう?』という期待が否が応でも膨らんだ。しかし・・・

この映画は「意外性」が面白いので、あまり予備知識を仕入れずに観に行ってほしい。史実や地理に詳しすぎるとウソくさく感じてしまう。そう言うアタシは予備知識がまったくなかったにもかかわらず『ウソくせぇー』と感じてしまった。『北のネバーランドかよ?』・・・と。

いや、この映画の舞台は明治維新直後の北海道だから、ウソくさくて当たり前なのかもしれない。現代人には考えもつかないことが実際に起きていたとも考えられる。だがしかし、それにしても、中盤以降はツッコミどころ満載だよな。(もう観た人はここで大きくウンウンと頷いてくれるはず)

破綻寸前の脚本を吉永小百合の名演技でなんとかしのいだというカンジがするのだ。いや、その吉永小百合でさえ、この脚本にはちょっと無理がある年齢だったと言えないか? 御年60歳だから、さすがにアップは厳しいぞ。この役は35歳からせいぜい45歳ぐらいまでが適役だろう。まずはそこがツッコミどころと見たね。

評価はとても迷う。観る人によってA〜C+ぐらいになるかな? 確かに名優を使っただけのことはあって随所にパワーを感じるし、ツッコミどころ満載・・・ということは、二人以上で観に行くと会話がはずむということでもある。170分という上映時間もそれほど長いとは感じなかった。ただし、急展開と意外性を意識するあまり、ウソくさくなったところが感情移入を妨げるかも。

観に行って損したとは思わない。ひとりで観に行ったアタシが悪いのだ。この映画は語り明かせるぐらい内容豊富、かつツッコミどころ満載だから二人以上で観に行くべき作品。あるいは土曜の夜に夫婦で DVD 鑑賞するには最適の作品と言えよう。特に北海道に縁があるなら必見。

禄をはむことに慣れきってしまった武士達の行く末。北の大地で逞しく生き抜く女達。脚本家は・・・なるほど女性だったのか。やっぱりなー。女性的な考え方が随所に見られるので、男としてはストーリーに納得できない面がある。

たとえば柳葉の処遇とか・・・アタシャねー、火だるまにするならギバちゃんを火だるまにしてほしかったんだよ。その方が絶対面白かったと思う。ギバちゃん情けなさ過ぎてかわいそうでしょ。やぶれかぶれの大暴れをさせてやりたかったぜ。

最後に評価だが、一応 B にしておこう。でも、女性は B+ 以上が多いだろうね。それから、アタシの場合も二人以上で観に行っていたら B+ か A- をつけたと思う。この映画は観賞後に盛り上がれる作品だ。ネタバレありで思いっきり語り合いたい気分。