逆境ナイン

夢をあきらめないで

2005年7月5日

「6本見たら1本タダ」ということで、きのうも TOHO CINEMAS に行ってきた。観た映画はスポ根ナンセンス漫画の実写版、【逆境ナイン】

観る前からオバカ映画だということは十分わかっていた。だが、この映画はオバカ映画どころの騒ぎじゃない。簡単に言うと、(【少林サッカー】+【下妻物語】)×2ぐらいオバカなのだ。

あまりの荒唐無稽さに最後まで耐えられない人もいるだろう。『もしかしたらホントにありそう』なんてことは一切描かれていない。とにかくすべてが漫画で、「なんでもあり」だからそのつもりで。

ではまず、どういう人にオススメかというと・・・子供の頃、野球をしたことがある人。それも本格的なリトルリーグじゃなく、子供数人でやる三角ベースの草野球。それから、学校帰りに駄菓子屋で遊んだことがある人。これでかなり絞られるかもしれない。

ロケ地は三重県ということで、典型的な日本の風景だった。高い煙突から煙がモクモク。坂の上に学校があって、校舎から海が見える。このロケーションがなかなかイイ。それから主人公の不屈闘志をやった玉山鉄二が適役。この馬鹿げた熱血男をうまく演じられる俳優は多くないだろう。馬鹿だけど、カッコイイ。熱血だけど、目を離すとすぐに怠ける。二面性を持ったキャラクターだから難しいのだ。

エースコックのはるさめインフォメーション(玉山鉄二のCMが見られる)

途中、遊園地から帰ってくるシーンは、最高におかしいね。ここで笑わない人はあまりいないだろう。でも、もっと全編笑いの渦かと思いきや、そうでもない。笑ったのはせいぜい2、3回だろうか? それも「ギャハハ」じゃなく「クククッ」ぐらいだった。

これだけ馬鹿なことをやって2、3回しか笑わないんだから、日本人を笑わせるのはホントに大変なことだ。それは、アメリカ人がよく来る映画館に行くとわかる。アメリカ人は実に反応がいいからね。大げさなジェスチャーだけで笑うから、この映画を観たら笑い転げるだろう。

評価は難しいなー。今、ハリウッドの大作が続々と封切られているが、それらを押しのけるほどじゃない。基本線は C クラス(おヒマなら)だと思う。かなりチープなんだよ。甲子園大会の三重県決勝でスタンドがガラガラってのはいただけない。いくらなんでもそれはロケ地の三重県に失礼だよ。他は許せるけど。

かと言って悪くもない。サッカー少年達にいじめられていた野球少年が最後に・・・というシーン。原作にあるのかないのか知らないが、あのシーンは必要だった。ここだけは現実だからね。

岡村孝子/夢をあきらめないで(DVD付き初回限定盤)

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「逆境ナイン」リマスタリング・バージョン

それから、エンディング曲の「夢をあきらめないで」が妙に合ってる。そう、テーマはそれなんだ。どんなに実現性が低い夢でも諦めないことが大切。「それはそれ、これはこれ」と気持ちを切り替えることも大切。やってることは荒唐無稽なのに、言いたいことは良くわかるんだよな。だから C にプラスを付けよう。チープだけど、見るべきものがあるので C+。これは DVD がレンタルで見られるようになったら借りてみるといい。

もちろん劇場で見てもいいよ。アタシはトム・クルーズとスティーブン・スピルバーグのコンビで作った【宇宙戦争】に B- を付けたんだ。制作費は雲泥の差だが、印象点は紙一重の差だった。

逆境ナイン(1)

逆境ナイン(コミック)