博徒

座頭市の職業

2006年2月4日

博徒というとアタシの場合、すぐに座頭市を思い出す。小学生のころ大人気だったんだ。勝新太郎の「座頭市」がね。

「あんさんがたぁー、アッシを…お斬りになろうってんですかい?」

※目は必ず白目で、仕込み杖を逆手に持ち、右足を前に出してがに股に構える。(このとき首を傾けて歌舞伎役者のように見得を切るのを忘れないように)

「コノヤロー、殺っちまえ!」

“ビシュッ!” “バサバサッ!” “ブシュッー!”

※最後の“ブシュッー!”は後ろから来た敵が大上段に振りかぶったところを逆手に持った刀で突き刺す。(前を向いたまま)

斬られ役はここで必ずフリーズする。(これが大事な大事なお約束!)

すると座頭市は突き刺した刀を抜き、血を振り払って仕込み杖に納める。

“カチッ”(刀を納めた音)

“バタバタバタッ”

アタシはこの殺陣(たて)が大好きだった。それから、座頭市が丁半博打のイカサマを見破ってヤクザを叩っ斬る場面とかね。他の子供とは明らかに違うぐらい好きだったから、おそらく博徒の血が流れているんだろう。うちの親父も競馬が一生の趣味だから、いつか大昔に博徒の血を受け継いでいると思う。

ちなみに「座頭」というのは江戸時代の職業階級を表す言葉だ。座頭市の名字じゃないよ。わかってるとは思うけど、一応解説しておこう。「座頭」というのは、普通の町人じゃない「剃髪した盲人の総称」で、主な職業は「按摩」とか「鍼灸」とか「琵琶法師」だった。つまり、今だと「盲人」にあたる言葉なんだが・・・「高利貸し」が認められていたので、江戸時代は特権階級だったんだ。

※タケシの座頭市は誰がなんと言おうとニセモノ。だって金髪じゃ「座頭」じゃないでしょ。

でだな、座頭市の職業は何かというと、「按摩」であり、「侠客」であり、「博徒」なんだよ。面白いだろ。現代的に言うと、「マッサージ師」であり、「殺し屋」であり、「パチプロ」みたいなもん。かつては日本でも、こういうワルが認められてたんだよね。今じゃ R15 指定で、映画館じゃないと観られないけど、昔はゴールデンタイムにやってたんだぞ。あんさんがた・・・知っとるけ?

でも、そういう番組をやってないにもかかわらず、凶悪犯罪の低年齢化が進んでいるのはどういうワケだろう? アタシ等は座頭市は格好いいと思ったけど、人を本当に殺してみたいなんて夢にも思わなかった。

やはり、子供が外で遊ばなくなったのが原因だろうか。ケンカして怪我したり、チャンバラやったりしないと、ダメなのかもしれない。危険な遊びを知らずに大人になるとロクなことがないみたいだ。

アタシは14歳で麻雀を覚え、ビリヤード(ナインボール)を16歳で覚えた。そして、高校3年から浪人してた頃は、大学生をカモって渋谷で豪遊してたよ。今考えると完全に博徒だね。パチンコもけっこう勝ってたしな。親から小遣いなんてほとんどもらってなかったけど、朝から夜中まで遊んでいられた。

だから、「勝負カン」というものがある。なんとなくだが、『このままだと負ける』とか、『ここは突っ張るぞ。この勝負に負けたら諦める』なんてことが普通にできるのだ。

ところが、大学の同級生“ピラニア”は賭け事をやったこともないくせに、株で家族を養おうなんて大それたことを考えるから失敗する。そのことは何度もここに書いてきたけれども、原因は「勝負カン」がないからだ。

博徒はなぁ、勝ったことも、負けたこともすぐ忘れて、次の勝負に集中するんだよ。だから引き際を見誤らないし、勝負所でドカンと一発大儲けできるの。勝ったら豪遊。負けたら一気に取り返そうとしないで、助走をつけるために確実な勝負で「勝ち癖」をつけるのさ。

そして、一応最低限食っていけるだけの職は持ってるんだ。それが座頭市の場合、「按摩」なんだよ。株で何もかも失ったら食っていけないだろ。株は勝負の世界なんだから、それだけで食っていこうなんて考えるな。

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