楽天市場の将来

水飲み百商にならないために

2006年3月29日

「楽天市場がなくなる日」という本があることを知った。まさか楽天市場では売ってないだろうと思いつつ、アフィリエイトで検索してみると・・・

楽天市場がなくなる日

売ってた。(^o^)

では、早速【目次】を検証してみよう。

第1章 楽天市場をめぐる15の疑問(楽天市場のビジネスモデルはどうなっているのか?/楽天市場にないモノはないのか? ほか)

まず、「楽天市場がなくなる日」を売っているということは、なかなかの品揃えだ。また、ビジネスモデルについては、出店数が増えれば増えるほど楽天市場内での競争が厳しくなり、だんだん出店のメリットがなくなっていくと思う。

第2章 結局、楽天市場出店はEC成功の必要条件なのか(ネット販売は自動販売機ではない/「高速道路屋本舗」専用のEC決済の方法とは ほか)

必須条件でないことは、この本を読まなくてもわかる。たとえば、A商店が「明太子」を売りたいとしよう。楽天市場で「明太子」を検索すると、現時点で4,096件もヒットする。もしも1ページ目の30件以内に表示されなければ、A商店の明太子が売れるチャンスはほとんどない。

じゃあ、どうやって1ページ目に持って行けばいいのだろう? 答えは簡単。楽天に宣伝費をたんまり払うしかないのだ。だったら Yahoo! や Google の「スポンサーサイト」になった方がいいのではないだろうか?

「明太子」というキーワードが検索されたら、検索サイトのトップにお店のサイトが出るようにすればいい。そうすれば他店と値段の比較を簡単にされなくなるし、出店料も必要ない。(「スポンサーサイト」契約では、クリックされない限り課金されない)

それから、この本に「ネット販売は自動販売機ではない」という項目があるようだが、これはホントのことだ。ショッピングモールは所場代を取ってお客の集まる場所を提供するだけで、「品出し」まではやってくれない。実はその「品出し」こそ技術が必要で時間もかかるのだが、それはさらにお金をかけないと手伝ってもらえないのだ。

第3章 中小企業、個人商店が楽天市場に頼らずITを活用するために(楽天、ライブドア急成長の理由/その他大勢から抜け出すためのスピード ほか)

この業界の栄枯盛衰は激しい。すでにライブドアは名前さえなくなりそうだ。もう M&A で株価をつり上げる作戦は難しいので、この本の内容は「すでに古い」と言える。

第4章 商売用ホームページの王道は集客力を磨くこと(絶対やらなければならない基礎の基礎がSEO/SEOの具体的な効果は? ほか)

SEO(検索エンジン最適化)に必要なものは国語力と連想力だと思う。実は理科系の技術じゃないんだよ。でも、検索エンジンの仕様はドンドン変わっているから、とても小手先の技術だけでは追いつかなくなってしまった。多分、この本の内容はすでに古いと思う。もう「検索順位も金次第」の時代になっているのだ。

では、今後どのような変化が起こるか「楽天市場の将来」を予想してみよう。「楽天市場」や「Yahoo! ショッピング」で、すでに有名になったネットショップは残る。しかし、「その他大勢」に甘んじているネットショップは重税に耐えきれなくなって抜けていく。

利益率が3割程度では、楽天市場への出店メリットがない。5割ぐらいはほしい。つまりオリジナル商品メインでないと難しいってこと。出店料の他に従量課金制度があるから利益をかなり食われてしまうのだ。

また、すでに実店舗を持っているなら、なおさら出店のメリットは少ない。アナタは実店舗とネットショップの在庫合わせを毎日できますか? 実はこれが大問題なのだ。実店舗で売り切れた商品がネットショップで注文されると、お客さんが「在庫切れと書いてなかった」と言って怒るんだよ。これはやってみればすぐわかる。もしそれが原因で「ショップの印象」を悪く書かれたらショッピングモールだからこそのデメリットになってしまうんだ。

ショッピングモールに出店するなら、「実店舗の利益を最初の数ヶ月は吸い取られる」と覚悟しなければならない。それを「宣伝費」として最初から出すつもりならいいけれども、実店舗の経営が行き詰まってる人がやることじゃないよ。

ということで、これから出店を考えているなら、いきなりショッピングモールに入らないで、まずは Yahoo! や Google の「検索キーワード・スポンサー」になってみよう。そして、じっくり時間をかけてショッピングのページを作り込んで経験を積もう。ある程度自力で売れるようになってからでないと、多分失敗してショッピングモールの重税に喘ぐ「水飲み百商」になってしまう。

インターネット通販市場が頭打ちにならない限り「楽天市場」の伸びる余地はある。だが、物量に対抗するための「ゲリラ戦術」も当然あるわけで、アタシはそういう戦術を夜な夜な考えているのだ。一家がなんとか暮らしていければそれでイイという規模ならゲリラ戦術でもオッケーなんだよ。

そして、小規模ネットショップをさらに発展させたいなら、ネットサーフィンの途中に立ち寄る「道の駅」みたいな・・・そんなシステムを考えればいい。