暑中お見舞い申し上げます

セミの土中生活

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セミについて一番不思議に思うことは地上生活に比べて土中生活が異常に長いことです。一見セミは短い一生なのですが、実は虫の世界で長寿ナンバーワン! アメリカには“17年ゼミ”という化け物みたいに長生きなやつもいるんです。

羽化を待つ土中の幼虫一般的なミンミンゼミやアブラゼミに関しては5年間土中で生活することが確かめられていますが、クマゼミなんかはいったい何年土中にいるのかよくわかりません。「7年ぐらいではないか?」というあやふやな情報しかないのです。

人工的な環境では死んでしまうし、長い観察期間を要するので未だに謎なんですね。苦労して調べても「だからどうした?」と言われかねないし・・・

幼虫を羽化まで観察するのは非常に困難です。しかも、絶対金にはなりません。ノーベル賞も絶対もらえません。せいぜい文部大臣賞がいいところでしょう。

イラストは羽化直前のアブラゼミの様子を描いたものです。羽化が近づくと、ご覧のような体勢でスタンバッテるんですよ。地上スレスレまで何度も何度も往復してタイミングを見計らっているワケ。羽化はだいたい夜のうちで日中羽化する個体は50匹に1匹ぐらいということです。ファーブル昆虫記に出てくる南欧のセミは昼間羽化するみたいですけどね。

日本のセミには天敵が多いのでしょう。スズメさん、子供、ニャン吉など、あまりにもあぶない奴等が多すぎます。朝早く“ビビビビェー”というセミの悲鳴を耳にしませんか? あれはきっとスズメか何かにセミがやられたときの悲鳴だと思います。

羽化の最中は動けませんからね。夜のうちに羽化できないと5年もくさい飯を食ってきたのに、シャバに出た途端に殺されちゃうわけです。夜しかないでしょう。当然!

それにしても、なぜセミは土中生活が長いのでしょうか? 何かわけありだと思いますよ。もたもたしてるやつはキノコに寄生されて冬虫夏草になったりしますけど、成長が早ければそれだけ死ぬ確率は減るはずなんです。

これは難しい問題ですが、アタシなりに答えを出しましょう。セミは核攻撃、もしくはハルマゲドンに備えているのです。他の生物が長期間に渡って生活できない環境になっても、地下なら耐えられますから。

そして、『天敵がすべて死んでから地上を独り占めにしよう』と密かにたくらんでいるのです。セミはバルタン星人のように地球侵略をしようとした宇宙人が姿を変えたものなんですよ。

今ごろ地下でセミ達は・・・

「オーシ! ツクツクついにハルマゲドンが来る時期だゼミ!」

「もうそろそろだニイ!」

「ワシワシワシの世の中になるゼミ!」

「あとどれぐらいカナカナカナ…」

「それまでミンミンみんな、がんばるゼミ!」

てなことを話し合っているのでしょう。

【暑中お見舞い申し上げます】おわり