スーパードリーム凶風に沈む

大物賞を目指して

せっかく、いい場所に移動したのにカッコ悪くて参ったね。2人とも5匹ずつこの場所で釣ったのだが、すべて45センチ以下だったので早々にまた移動だ。時刻は11時、検量の始まる時間である。検量受付は1時まで。残された時間はわずかだった。

北風がますます勢いを増し、湖尻の桟橋に帰るには、少なくても30分かかりそうだった。しかし、Tomy は意を決して対岸のヘビ窪に勝負を賭けた。ここは岸から5メートル以内が浅く、その先がドーンと落ち込むポイントでブラウンが良く釣れるのである。

一発逆転のために2人は荒れ狂う芦ノ湖を横断していった。まるでハタハタ漁の様相だ。危険過ぎる、あまりにも…。(ハタハタ漁は荒れ狂う日本海に小舟で挑む命がけの漁である)

Tomy はアンカーを打っても流されると判断し、ヘビ窪に上陸した。ルアーは Troutin' Surger を選んで腰までウェーディング。死に物狂いで小魚を演出する。気合なんてもんじゃない。この人ホントのオバカである。

アタリがあった。ギュギュッと絞り込むようなアタリ! でもヒットしない。フックが小さ過ぎるのか?Tomyはなおも一心不乱にロッドをビュンビュン鳴らしていた。

「せ、船長! やばいっす!」

何だこの忙しい時に… 。Tomy はまたどうせ根掛かりだろうとたかをくくっていた。

しか〜し!

ボートが沈没本当に大変な事件が勃発していたのだ。

2人は必死で中の荷物を陸に上げ、懸命に水を汲み出そうとした。だが、無駄であった。

どんなに必死に水を汲み出しても、それ以上に波が水を汲み入れてしまうのである。必死の作業も徒労であった。

ついに2人は遭難したのだ。もう自力で桟橋に帰ることは不可能だった。Tomy はそばにいた湖尻のモーターボートに救援を依頼して、しばしその場に呆然と立ちつくした。

『当たった。WEB 裏技の CGI おみくじは本物だったのだ』

たき火でも、遭難したのは Tomy 達だけではなかった。湖尻派の多くが自力帰港困難な状態に陥っていたのだ。元箱根の連中は帰りたくなくても吹き戻されたであろう。それほど強い北風だった。

左の写真は救援を待つ哀れな湖尻派の様子を写したものである。Tomy 達はボート屋さんの懸命な救助作業のお陰で何とかボートの水を汲み出し、あやうく野宿を免れた。

しかし、とんだ解禁日になってしまった。皆さんもおみくじをナメてはいけない。凶が出たら、決して無理をしないように。今回の題名【スーパードリーム、凶風に沈む】の意味がこれでわかったかな?