中禅寺レポート

中禅寺湖に初挑戦

1997年4月29日

西方の眺め

中禅寺湖で釣りをするには、かなりお金が必要だ。ここまではるばる来たからにはヒメマス釣りで満足してはいられない。中禅寺湖に来たら、野生ブラウン、ホンマス、あるいはレイクトラウトを狙わねば!

西6番別荘それでは、歌ヶ浜を出発だ! ボートはまず、西の方へまっすぐ向かって行った。すると正面に日光白根山が見え、手前には芦ノ湖の亀ケ崎に似た岬が右から突き出していた。

この先端は13番というポイントなのだが、地図を見ている人は他にも6番とか、12番といったポイントがあることに気付いただろう。

これは何かというと、明治時代に建てられた高級別荘だ。今は朽ち果てているが、かつてはさぞ立派な建物だったに違いない。グラバー邸で有名なグラバーも、このうちのひとつを所有していたのということだ。

さて、ボートは湖の北岸沿いに進んだのだが、この辺は“国道沿い”と呼ばれ、トローリングをする人達の間では特に重要なポイントである。中には思わずアンカーを入れてキャスティングしたくなる所もあるのだが、中禅寺湖はアンカー禁止なので、岸から届かないポイントを攻めるにはレイク・トローリングしかない。

男体山国道沿いを流していると男体山がよく見える。午前中は全くと言っていいほどアタリがなかったが、雄大な景色を眺めていると釣れなくても気分だけは良かった。

キャプテンの話しによると、今の季節としては異常なほど高温なのだそうだ。水温は4.6℃〜6.0℃だったが、平年は3〜4℃ということである。

だるま石からポンプ小屋のあたりはユスリカが大量にハッチしていて、その下に多くのの魚影が確認できた。でも、魚群のド真ん中にルアーを流しても何故か釣れない。おそらくホンマスは水面下でユスリカのイマージャーを捕食していたのだろう。今となっては後の祭りだが、水面直下をハーリングで狙った方が良かったのかもしれない。

だが、このパターンは平年なら5月下旬のパターンなのだ。平年並みの水温ならゴールデン・ウィークはトローリングで爆釣できる季節なのである。

ルアーは何十回も交換したし、深度の調節もこまめにやった。しかし、午前中は結局浅いバイトが1回あっただけだった。その時使っていたルアーがバッセル3gオレンジで、Tomy が最も信頼しているモノのひとつだったことはせめてもの救いだったが・・・。

ルアー釣りはエサ釣りほど確実性がない。釣れない時はどうしても疑心暗鬼に陥りやすい釣り方だ。だからこそ、自信の持てるルアーというのは大切なのである。シビアな湖に通えば、どうしても得意ルアーを使う頻度が多くなってしまう。したがって得意ルアーはなくすことも多い。いつまでたってもルアーケースにあるモノはあまりいいルアーと言えないだろう。

皆さんもそれぞれ得意なルアーをひとつや2つは持っているはずだ。その数を少しずつ増やしたり、既製品のルアーを改造したりすることがとても大切だと思う。思い入れが強いルアーほど集中力が高まって、いい結果を生むものだ。

最近 Tomy はシーバス釣りに凝りだしたのだが、シーバス釣りの上級者にタックルボックスを見せてもらうとグーの音も出なくなってしまう。そこには自分で手を加えたルアーしかないのである。

ルアー釣りというのはそこまでやらないと他人との差を意識できないってことだね。フライの場合はキャスト技術の差が大きいから同じフライを使ったとしても釣果に差が出やすいけど・・・。

ブラウントラウト

中禅寺湖の野生ブラウン

さて、ホンマスのヒットパターンがつかめないからそろそろ作戦を変えてみよう。今度は中禅寺湖の南岸を攻めるのだ。南岸は北岸の“国道沿い”に比べてドン深の岩場が多い。カケアガリの湖底ギリギリを攻めてブラウンを狙うのである。

上野島湖の真ん中は水深が160mもあるので魚探に湖底の反応が出にくかった。だから20m以内を魚探でクローズアップして湖を横断して行く。目指すのは上野島だ。

魚探には結構反応が出るが、どうやらヒメマスの反応らしい。ヒメマスの下や上にホンマスがいる可能性が高いが、まだ1匹も釣れていないのでハッキリしたことはわからない。

さっきアタリがあったのはヒメマスとほぼ同じ深さでレッドコアは25ヤードぐらいだった。そのときは浅場を低速で引いていたのでうまくフッキングしなかったようだ。トローリングの場合は魚がある程度深い所にいてくれた方がヒットしやすいのである。竿先にほど良い負荷がかかっていた方がフッキングがいい。

中禅寺湖に初めて行く人の参考までに書いておこう。ここでの回遊は時計と反対回りだ。ヒメトロをやっている人達を見ているとそれが良くわかる。魚の移動速度もヒメトロを見ていればだいたいわかるだろう。

ヒメマスは大群を作るので魚探で捕らえやすい。だが、ホンマスは大きな群を作らないからなかなか魚探に写らない。やはりホンマスのトローリングは難しいのだ。けっこうスレてるようだし…。

でも、ブラウンは定着性が強くて岩場を好むから、ホンマスのパターンがわからない時でもブラウンなら狙い方はわかっている。ボートは上野島をかすめて勇助和田の岸沿いを探りはじめた。ここはかなりのドン深だ。岸でキャスティングをしている人と会話ができるぐらい近付いても、まだ水深が15mほどもあり、湖底は変化に富んでいる。釣りにくいが魚のにおいがするポイントだ。

勇助和田

午後はこの辺でさんざん粘り、4時ごろブラウンを1匹掛けたがランディング寸前に逃がしてしまった。30センチ弱だったが、なかなかいい引きをしたよ。レッドコア7色でも引きは十分に味わえた。負け惜しみだが、ナチュラル・リリースだから死ぬことはないと思う。

こうして、1日目はあっという間に暮れていった。本当は夕まずめがホンマスの狙い時なのだが、寝不足なので早目に切り上げる。『明日こそは』という期待を込めての早上がりだ。キャプテンと Tomy はコタンというホテルで御飯を食べ、8時半には寝てしまった。そして、残念ながらドクターGは明日の仕事に備えてひとりでいろは坂を下っていった。

2日目に行こう!