いるんだけどな

1997年6月1日

お昼は船長の心づくしのバーベキュー。バイオレットの庭先(湖岸)を借りて、釣ったばかりのニジマスと、「一段と美味しいから」と、おすすめのヒメマスを焼いてくれました。これは今日の釣果の中の、唯一のヒメマスで、ニジマスとはいる場所も釣り方も違うのだそうです。

「ホント! 身の色が全然違う!」

「でしょ? 味もサケに近いよね」

バイオレットのご主人は、何のかのと言っては船長にコンピュータの話を持ち掛けます。プリンタやらデジカメやらのパンフレットを持ってきては嬉しそう。植松おじさんは日曜日で忙しく、桟橋と店を往復するばかり。

「よっ! 働き者!」とからかうと、ニッと笑って通りすがりに私の頭をポンとたたいて行きます。みんなそれぞれ他人なのに、ここではどこかでハートがつながっているようで、あまり口をきかなくてもホッとするのが不思議。

トローリング

午後の戦闘開始は2時半(だったと思う)。エサ釣りならもう終わっている時間でも、トローリングならOKなのだそうです。バイオレットの対岸、あまり遠くないところを丹念にトローリングして行きます。魚探には午前中より強い反応…。

「おっ、いるいる。すごい群だ」と船長。

それが、「うーん、いるんだけどなー」になり、「いるのになー」 というつぶやきに変わっていきます。1度軽いアタリがあり、小さなマスがボートのスピードに引きずられるようにかかってきました。勿論リリース。

その後、魚を誘うようにスピードを上げたり、ゆっくり走らせたりする船長の操縦テクニックにもかかわらず、ついにノーバイト。午後4時半終了です。

エピローグ

「エーッ? 船長さんってお年寄りじゃなかったの? かわいそうに、どんな若い子が来るかと期待していろいろ用意してくれたのよ、きっと…。まさかこんな年増が来るとは思わなかったでしょう。サギだわね… アハハ!」

家で口をあけて釣果を待っていた母と義姉は大笑い。失礼な……。

振り返ってみれば17匹の釣果。即リリースした1匹と、お昼に食べた2匹を除いた14匹全部を私に下さって、渋滞に巻き込まれないように、帰りは途中の駅まで送って下さったのでした。

そうとも知らず、せっせと獲物をさばいていた船長に注文まで付け、言いたい放題の私でした。私にとっては優雅な週末でしたが、Tomy 船長には受難の週末になってしまいましたね。反省しています。

これから芦ノ湖に Tomy 船長をたずねる予定の方、とても良い経験をさせていただけますヨ。ニャン吉のお眼鏡にかなえばの話ですが……(笑)

ニャン吉は「また釣る姫さん来るといいのにニャー」と言っていました。その他の方もお気軽に声をかけて下さい。優雅な週末を楽しもうではありませんか。