幻の魚キザキマスを追え!

仁科三湖と野尻湖の釣り

1997年6月7日

ボートの出船時間、7時00分が近づいてくると地元のバザーが次々に集まってきた。Tomy はほとんどバス釣りをあきらめていたので、釣りの手を休めて彼等の話しに耳を傾けていたのだが・・・

彼等は木崎湖に来る前に中綱湖で釣りをしていたらしい。どうせ木崎湖のボートは7時過ぎでないと出せないから、それまでの時間はオカッパリで釣りやすい中綱湖に行けばいいようだ。中には既に7匹釣ってきたという人さえいた。

しかし、中綱湖のバスは小さくて、28センチがいい所だとも言っていた。どうやら青木湖もサイズが小さいので木崎湖に来るようだ。ちなみに野尻湖は混んでいてボートの予約もできないらしい。

さて、ここでボート屋の話も書いておこう。パピルスというボート屋だが、ここのオジサンはこんなことを言っていた。「野尻湖は宣伝上手だからね。地元の人より関東の人の方が多いんだよ。うまく当たれば大釣りもできるけど、ほとんどの人が2、3匹ってところらしいよ」

なるほどね、そう言えば先週、野尻湖に行った人が「小バスばかりだった」と嘆いていた。野尻湖に過大な期待はしない方がいいようだ。

さてさて、やっと7時を過ぎてボートを出せる時間になった。Tomy の頭の中は、幻の魚キザキマスのことでいっぱいである。バスは他の湖でも釣れるが、キザキマスというからには木崎湖以外では釣れない魚だろう。

魚探のセットよし! さあ、湖の探索にいよいよ出発だ。湖のくびれた部分を過ぎ、真ん中あたりまで来ると水深は27〜29メートルで安定した。そして、中層に魚影を確認することができた。

『きっとキザキマスに違いない』

しばらくキャストしていると、Tomy が軽いアタリを感じた。確かに魚である。朝方の表水温は17度で、マスの魚影は6メートルぐらいだった。

パラグライダーとウィンドサーフィン色々なルアーを試していると、ピンクのミニワームに反応があった。しかし、『やったね』と思ったのもつかの間、ワームは吐き出された。

『食いが浅い!』

この頃になってくると、徐々に湖が騒がしくなってきた。ご覧のようにパラグライダーは飛んで来るは、ボード・セイリングの兄ちゃん達が走り回るはで、けっこうなにぎわいだ。

さらに10時を過ぎると今度は水上スキーも始まり、かなり釣りにくくなった。が、またしてもピンクのミニワームに鋭いアタリ! ギュンギュンとロッドを絞り込んだので『今度こそキタッ!』と思い、リールを巻きはじめたのだが・・・アッと言う間にバレた。

うー、残念。

11時頃、2人は一旦キザキマスをあきらめてバスを狙うことに・・・。

場所は湖の北側、流れ込み付近のシャローだ。キザキマスが釣れないのであれば、話のネタになる魚として是非ともスモールマウスを釣らなければならない。スポーニングのバスをいじめても面白くないので、やや深い4〜6メートルぐらいの湖底を魚探で調査してみる。

いましたいました。数は少ないが、多分スモールマウスだ。ちょっとした湖底の変化に寄り添うようにバスが潜んでいる。2人は色々なワームを取っ換え引っ換え投げはじめた。徐々にキャンプ場の方にまわって攻める。でも釣れない。他の人達もまったく釣れていない。

35センチぐらいのスポーニング・バスがいたので10分ぐらい攻めたが、釣れないので Tomy はイヤになってしまった。ここのバスも相当可愛くない。

2人は湖の中ほどに桟橋付きの立派な別荘を発見したので、そこにボートをつなぎ、バッテリーの交換などをしてしばらく休んだ。午後になってしまったので、今回の釣り日誌は温泉レポートと犀川の川下りでほぼ決まりである。この別荘の桟橋付近は湖底が複雑で、いかにもバスが好みそうなポイントだが、ここを攻めるのはまた次の機会にしたいと思う。

午後は北風がだいぶ強くなったので、Tomy は北風を背にしてボート屋の方に帰りはじめた。KEN 坊が持って来た通販のカタログを見ながら、あれやこれやと品定め。 期待感がしぼんでしまったので2人は雑談をしていたのだ。

キザキマスしかし、最後のポイントということで、流れ込みの沖を叩いてみることにする。すると、Tomy のロッドが強烈に絞り込まれ、今度こそは確実にフッキング! 最初の絞り込みをかわし、あとは慎重に慎重に。

かなりの手ごたえだった。銀色の魚体が姿を現したかと思ったら、すぐさま勢い良くラインを引き出していく。貴重なキザキマスなので失敗は許されない。Tomy はいつもの数倍、慎重にやり取りをし、遂に幻の魚キザキマスのランディングに成功した。写真を押すと拡大写真が出るのでやってみよう。

いやはや、何とか皆さんにキザキマスをお目に掛けることができて良かった。