初めてのシイラをキャッチ!

1997年7月5日

mahi27月5日、Tomy は先週に引き続いて平塚の庄治郎丸に行くことになった。先週の釣り日誌を読んでいただければわかるのだが、今回が2回目のシイラ釣りである。

しかし、先週は台風の影響で海が荒れ、まともな釣りができなかった。だから、実質的には初めてと言ってもいい。自信も何もありゃしない。第一、生きたシイラを見たことさえないんだからね。

右の写真のちょっとイカレタお兄さんは mahi2 君。彼が Tomy をこの道に引きずり込んだ張本人である。彼がどれくらいシイラに魅せられているかは、掲示板への書き込みを紹介すればわかるかもしれない。ちょっと引用してみよう。

きーわーどは くうねるあそぶ みなさんお元気ですかぁ?

ジギンガー田中♪あしたはリベンジ らんららん♪

♪釣況上向き らんららん♪

♪あしたは暑いぞ らんららん♪

♪台風来てるぞ らんららん♪

シイラが頭の中を泳ぐとこうなります。

ねっ! キテルでしょ、かなり…。友達のジギンガー田中も結構キテいるけど、mahi2 君に比べれば、まだまだ軽症だ。右の写真は田中君のTシャツめがけて出船が待ち切れない菅原君がジグをキャストしたシーン。危ないから良い子のみなさんは真似しないように!

前日の夜遅く、2人は平塚に近い Tomy の家に押しかけてきた。そして3人はシイラ釣りのビデオを見てテンションを高めたのだ。ビデオに出てきた原田さんは、シイラを軽々と釣り上げるので『ちょろいもんだ』と Tomy は感じたよ。

さて、3人はほとんど一睡もせずに4時過ぎに出発した。乗合船なのでいい場所を取りたかったのだ。3人は左舷大ドモに陣取ることができた。舳先にはインストラクターが乗るので、初心者は後ろが有利なのである。

6時15分前、船首でインストラクターが魚が掛かった時の対処法や船べりでのアワセ方、そしてアンダーハンドキャストの徹底をレクチャーして、さあ出発! 船はやや西に進路をとり、二宮沖に向かった。

晴れているが、結構風が強い。天気予報では沖合で5メートルの風、波高2.5メートルという予報だったが、どうやら当たってしまったようだ。船首に立って海面を見つめるインストラクターが2メートル以上も上下する荒波の中、船は黄色いパヤオの近くでスピードを緩めた。鳥がブイのまわりを飛び交い、かなりいい雰囲気! シイラがいるようだ。

「シイラいるよ! 活性高いぞ!」

堺船長の声がスピーカーから響きわたり、船首の人から順にルアーを投入! とたんに水中から真っ黄色な魚雷が数本突っ込んできた。船尾にいた Tomy はみんなより少し遅れて最後にルアーを船の真後ろに向けて40メートルほどキャスト! 少し早目にリールを巻いてルアーが目前5メートルまできた時だった。

Ziiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii

ルアーを追ってきたシイラが反転し、2.5キロに設定したドラグが激しくラインを吐き出した。およそ30メートルで止まったが、ロッドは満月と言うよりUの字に折れ曲がり、限界ギリギリだ。予想以上に引きが強く、腰に竿尻をもっていくのさえやっとだった。

Steelhead にも似た瞬発的なパワー、しかもなかなか弱らない。10メートルまで寄せたが、今度は船底に向かってグイグイ引き込むので体を乗り出して耐えた。

「やばい! 竿のされちゃうよ! 竿寝かせろ!」

インストラクターが背後で的確な指示を送ってくれる。ファースト・ヒットだから責任が重いのだ。

『こいつをバラすと後が続かなくなる。簡単にバラすことはできないぞ!』

「いいぞ! キタッ!」

他でも歓声が上がった。船の中も外も狂乱状態に突入だ! むかし見た捕鯨船の記録映画そっくりの殺気と興奮。男達は前へ後ろへと走り回る。Tomy はその間も船底に擦れそうになるラインを体を前に乗り出して耐えしのぎ、何とか魚体が見えるところまで引き寄せた。

しかし、まだまだ戦いは序盤戦だった。竿を寝かせるとシイラが船首に向かって走り出し、今度はイッキに船首まで10メートル走られた。

そしてジャンプ!

「前行こうマエッ!」

インストラクターに促され、Tomy はヨロヨロと前に歩を進めた。船の上下が激しい。しかも体を乗り出してシイラを船から引き離さなくてはならないのだ。もう必死である。他の人達が素早く対処してくれたお陰で、なんとかトラブルなく船首に移動することができた。

「前通るよ! 掛けたモン勝ちの釣りダカンネ! ゴメンヨッ!」

インストラクターがいてくれないと、こうはいかないだろう。何とか最大のピンチはしのいだ。しかし、第2のピンチが迫る! 同時に4人が良型をヒットさせたから、これ以上横に走られたら終わりなのだ。本当に必死の形相でポンピングする。

5分ほどたっただろうか? だいぶシイラも弱ってきて横っ腹が見えるようになった。もう少しだ。幸いフックは口の横、最高にバレにくいところに掛かっている。

「後ろで取ろう! 少しずつ下がって!」

Tomy よりもっと大きいのを掛けた人と船首の位置を交代した。左舷の最後尾か右舷の中ほどまで船4分の3周の大移動、そして7,8分かかってやっとのことでランディング成功じゃ!

初のシイラ

およそ90センチほどだったと思う。フックは簡単に外せたので、写真を撮って即リリース。記念すべきファースト・フィッシュは元気よく群に戻っていった。感動の一瞬。虚脱感。腕はしびれ腰はヘナヘナ。Tomy は、ようやく mahi2 君の狂気を理解するに及んだのである。“釣行前日の晩はシイラが頭の中でグルグル廻って眠れないという気持ち”よくわかったよ。

まだ続きがあるのぢゃ。次のページに進もう!