1997年7月12日
今日こそは・・・。mahi2
の表情に気合が感じられた。彼もまた前回のTomy に影響を受け て第1投は Aile Magnet を結んでいる。“溺れる者はワラをもつかむ”この際、何でもいいから頼れるモノに頼っちゃえというところだろうか?
このあいだ、初心者の Tomy にラッキーをイヤと言うほど見せつけられたので、彼も Aile を買ったのだ。
ルアーフィッシングというのはこうしてドンドン新しいルアーが増えていく。ルアーフィッシングがすたれることはまずないから、釣具屋は儲かってしょうがない。魚がいなくならない限りは安泰だろう。
さて、最初の鳥山はかなり大きかった。船が鳥山に突進し、一斉にルアーが投げ込まれる。
「追ってきた 追ってきた 追ってきた!」
「ヨーシ! ヒットー!」
まず平尾君が60センチぐらいのをヒットさせて群を止めた。すぐに上げられるサイズだが、群が散るのを防ぐためにわざと泳がせたのだ。Tomy のルアーにも3匹ぐらいチェイスしてきたが、このあいだのようにはヒットせず目前でUターン。無念じゃ!
そして1分後、今度は mahi2 がフィーシュ!
長い道のりであった。遂に念願のシイラを釣り上げたのだ。魚の写真は平尾君のカメラで撮ったので今回掲載できないが、70センチオーバーのシイラをハイパートゥイッチンにジグという仕掛けで見事GETしたのである。
ミノーにチェイスはしてくるが、この時はどうしても食わなかった。そこで彼は素早くジグを付けた方のロッドに持ち換えて船べりで誘って釣り上げたのだそうだ。ロッドを複数持っていないとこうはいかない。Tomy は1本しかロッドを持っていないので、ルアーを付け替えた頃には群が散っていた。
ルアーを付け替える間に、もう1投か2投できていれば釣れたかもしれない。この釣りに凝りだすとお金が結構かかるぞ。複数のセットを揃えなければチャンスを逃がしてしまうから。
魚が追ってきても目前でUターンするようなら、すぐにルアーを換えた方がいい みたいだ。フライフィッシングでもそういうことはよくある。魚がスレてしまう前に素早くルアーをチェンジした方がヒットの確率は上がるのである。
さてさて、
いい勉強をさせてもらったので今度はジグを選んだ。どうも魚が表層でヒットしにくいから、船べりまで寄ってきたシイラをジグを落とし込んで誘おうという作戦に切り換えたのだ。
しかし、この日のチャンスは先程の1回コッキリ。次第に風が強くなり、8時過 ぎにはとうとう雨も降り出した。舳先で漂流物を探すがなかなか見つからない。沖の方は2メートルから3メートルの大波で舳先に乗っていると、まるでジェットコースターのように体が無重力状態になった。
スゥー ドカーン スゥー ドカーン
高低差4メートルから5メートル、舳先に乗った Tomy と mahi2 は空中に舞い上がったかと思うと、次の瞬間無重力を味わい、再び船にぐしゃりと押し付けられた。風がうなり、雨が肌を刺す。
「バイティン バイティン バイティン!」
「ビーッグ・フィッーシュ!」
「フッキン フッキン!」
Saltwater 最前線、丸橋英三氏のビデオに影響を受けて mahi2 君は丸橋イングリッシュでしゃべりまくる。1匹釣れたからもうゴキゲン。mahi2 は機嫌がいいと必ず丸橋イングリッシュ連発で自分の世界にのめり込んでしまうのだ。釣り人なんて大体そういうものだけどね。大きい魚が釣れると子供みたいにはしゃいでしまうのだ。
しかし、しあわせな時間はそう長く続かなかった。雨が土砂降りになって船の上 は滑りやすくなり、他のお客さんのひとりがスッテンコロリ。
バキッ! イヤーな音がした。
次の瞬間、mahi2 の顔から血の気が引き、周りの空気が固まった。何とその人は運悪く mahi2 のハイパートゥイッチンの上に転んでしまったのだ。
ハイパートゥイッチンはグリップが短いから船べりのロッドホルダーに差しておくことができない。これは平尾君の経験によるものだったのだが、思わぬところでそれがアダになってしまった。
ワンピースのはずのロッドが見事にツーピース。mahi2 は幸せの絶頂から奈落の底へ、ジェットコースターのように急降下したのである。
絶頂のあとには必ず不幸が忍び寄っている。Tomy も先々週は絶頂を味わったのに、今週は惨敗。ハイパートゥイッチン平尾も新婚旅行で大きな不幸を経験したし・・・。
日本の景気もまったく同じだ。バブル経済のあとには長くて暗い不景気が待っていた。世紀末に生きる我々はジェットコースターに乗っているみたいなものだ。あまりにも上下運動が激しくて、不幸が2倍、3倍になって襲ってくる。
いいことがあったら次は悪いこと。「禍福は糾える縄のごとし」。コレが今日の教訓だ。幸いこのロッドはまだ保証期間内だったので被害は最小限で済んだが、海のルアーフィッシングは様々な危険と隣り合せ。ドデカイ魚も釣れるけど、大怪我をする危険もあることを肝に銘じておこう。釣り保険には必ず入るべきだと思う。
Tomy なんか3回も高価なロッドを折ったりリールをブッ壊したりしたから、保険屋さん真っ青なんだ。もし保険に入っていなかったら大変だったよ。
さて、次のページで締めくくろう。