お刺し身隊が行く

強力シマッタ!

1997年10月4日

お刺し身隊はまず、港を出て相模川河口沖で一斉に仕掛けを投入した。そして、最初は魚を寄せるためにコマセを勢い良く振り出し、早めにコマセを詰め替える。タナは底から5〜7メートルぐらいだそうだ。

しばらくやったがまったくアタリなし。どうやら今年は本当に渋いらしい。一行が次に向かったポイントは茅ケ崎沖。ココも非常に実績のあるポイントなのだが…。

真っ青!後ろの方に乗っていた人が1匹掛けるが、ハリスが細かったらしく船べりで痛恨のバラシ。その後はイナダらしいアタリはまったくと言っていいほどなかった。

釣れたのはホウボウやニベといった小物の外道ばかり、長野から来た2人組はだんだん青ざめてきた。朝マヅメの最高の時間帯にイナダがまったく釣れないなんて、「いったいどうなってんだい?!」

時期的にも悪くないはずだし、2週間前の偵察時はとても状況が良かったのだ。その時もイナダはあまり釣れていなかったが、そのかわり1キロ前後のメジマグロがかなり釣れていたからね。

『去年釣り過ぎたのかな?』そんな気がしてきた。イナダには表年と裏年というものがあり、相模湾ではほぼ1年おきに表と裏が繰り返すのだそうだ。しかし、裏年に当たるはずの去年が大フィーバーになってしまったので、順番が狂ったのだろう。

まるでパチンコ屋みたいだね。大箱を何段も積み上げている台に翌日座ったら、ケツの毛まで抜かれてしまった。うん、まさにそんな感じ。ぜ〜んぜん、アタリなし。10時頃になってイナダはほぼ絶望的になったので、庄次郎丸は大磯沖のサバ釣りに狙いを切り換えた。

水深50メートル、仕掛けを投入すると仕掛けが沈みきらないうちにサバがウィリーに食いついてくる。3本バリでやっていたのだが、3本ともサバ! 何度やってもサバ!

♪サバンバ バンバンバン あー サバサバ♪

♪サバンバ バンバンバン あー サバサバ♪

♪サバンバ バンバンバン あー サバサバ♪

この歌を誰か止めてくれぇー。何とかしてくれぇー!

しかし、この歌を止められる者はお刺し身隊のメンバーには存在しなかった。唯一、森の熊さんだけはニベを釣ってアクセントを付けたが、他のメンバーはサバオンリーである。

「仕方ない、作戦変更じゃ!」

ニベそう言うと Tomy はエサ釣りをやめてジグを取り出し、柔らかい竿でサバの引きを味わうことに…。

そしてお刺し身隊はこの釣りにのめり込んでいったのである。フォーリング中にサバがジグを引ったくっていくから、けっこう面白いのだ。バスロッドで釣っていた DADA 隊員も、イナダが釣れないことなどすっかり忘れてゴキゲン!

お池のバスにいつもコケにされているから、サバだって釣れればうれしい。ものは考えようだね。30センチぐらいのゴマサバだから食べても美味しくないけど、キープは程々にして5人はサバを釣りまくった。いやと言うほど…。

釣れたサバを追いかけてきたシイラもいたが、これは後ろに乗っていた人のカッタクリ仕掛けに食いついてバレてしまった。80センチぐらいあるやつだったのでハリが小さすぎたんだろう。惜しいことしたよ。

しかし、お刺し身隊の作戦は失敗だったのかもしれない。ちょうど同じ日に Tomy の釣り友達なまむぎさんが江ノ島沖でイナダ釣りの仕立船を出していたのだが、イナダは釣れなかったものの大アジやメジマグロがかなり釣れたそうだ。最後まであきらめずにコマセをバンバン撒いたからだろう。参考になるかもしれないのでチョットだけ彼のレポートを引用させてもらう。

こちらもイナダは船中ゼロでした。しかし、そこは庄治郎丸でもトモをとらせたら一番!「呼び戻しのなまむぎ」(誰がつけたんだ、そんなモン)はコマセをバンバン振って群れを呼び戻したんですな。

はじめは30cm級サバがポツポツ釣れてきて、だんだん調子が上がり、ついにその群れの主を捕えたんだ。正体は良型アジ。25〜40cm級のアジがそれこそ1投1尾(実際には空振りもあったが)で大型アジの入れ喰いモードになってきた。

船長の顔色も午前中の曇り空から(天気に反して)晴天ご機嫌状態。初心者のみんなも漁師モードに入ってきた。そしてこのアジが幸運を呼んだのか、ついにメジが顔をだし始めた。

で、船中メジを4尾ゲット。沖あがり寸前に何とイナダ、メジ顔負けの2.5kg級超大型ヒラソウダを本日釣りが初めての彼が…。“重い!重い!引く!引く!”と言いながら、3号ハリス(もうこの時点でイナダ狙いはやめて大アジ狙い)で上げていた。

と、いうことで土曜日の釣り会は(イナダゼロではあったものの)全員10〜40尾程度の刺身を手に入れ船酔いもなく無事散会と相成ったのだ。

え?! なまむぎはどうだったんだってか?! 一応、大アジ30尾程度は釣りましたよ。後半は納竿して入れ喰いモードの中をみんな叱咤激励して回っていたので、メジ、ヒラソウダは釣れませんでしたが・・・。

あ、あと何でここまで引き伸ばしたかというと、ヘ、ヘ、ヘ、マヒマヒちゃんに遊んでもらったのですよ。3号ハリスで80cm足らずゲットしました。

なまむぎ

強力シマッタうーん、やっぱりサバの攻撃にめげずに最後までコマセを切らさないようにした方が良かったみたいだね。Tomy はルアーで釣れるなら何でも良かったもんで、ついついルアー釣りに流されてしまったけど、イナダ釣りをあきらめなかった人の中には大アジを釣り上げた人もいたもんな。

シマッター。アジでもいいから1匹お刺し身用の魚を釣っておけばよかった! DADA 隊員なんかサバをしこたまキープしてどうするんだよ。脂なんか全然乗ってないサバだぜ。

そう言えば、右の DADA 隊員が持っている物が災いしたかもしれない。ふりかけるとオキアミが硬くなってエサ持ちが良くなるという液体なんだけど、名前が良くなかった。“強力シマッタ”だって…。やめてよね!

てなわけで、お刺し身隊は全員討ち死に。庄治郎丸の専務が「渋いよ、ちょっと」と言ったらちょっとどころじゃないので気をつけましょう。

“強力シマッタ”は2度と使いません! もうこりごり。