シイラ関数

再び妄想モード

1998年7月4日

『なんだか今日は若い客ばかりだなあ。キスの常連さん達はどうした?』

『今日はキスを30匹ほど釣ろう。夜の天ぷらが楽しみだ』

『今日は特製の遊動テンビンをテストしてみるぞ』

『ん? 変だぞ! どんどん沖に向かって走っていく』

『し、しまった! 船を間違えたラシイ』

『まわりの若造どもはルアーをセットしている。こ・この船はもしや!』

「パヤオだパヤオだー! 戦闘開始だぜ!」

『むむむ・・・、何が始まるのだろう?』

「いるよ・いるよ・いるよ〜!」

『とりあえずジャリメ投入!』

「よぉーし! でかいぞ! 後ろで勝負させてくれぇー!」

「オジサン、ちょっとごめんよ。後ろ通るよー!」

『何て騒々しい釣りだ! ワシはのんびりキスを釣りたいのに…』

「やったぁー! でかいぜぇー。メーターオーバーだ!」

『す・すごい! これがシイラ釣りか…』

「オジサン、船を間違えたんだね。ルアー貸してあげるからオジサンもルアー投げなよ」

『おお、親切な青年だ。ここはお言葉に甘えて…』

「あのブイに向かってルアーを投げてごらん。ドラグを少し緩めておいてよ」

『ドラグが逆転したことなんて根掛かり以外ないが…、まあいい、言われた通りに少し緩めておこう』

『あのブイのまわりにシイラが泳いでいるんだな。よぉーし、見てろよ。ワシにだって』

「オジサン、追ってる追ってる追ってるぅ〜!」

『な・何じゃ! この暴力的な引きは!』

 ジィー! バツッ!

『し・しまった。ワシとしたことが…。ルアーの値段はよくわからんが、とりあえず1万円渡せば足りるだろう』

「えっ! オジサン、オツリないよ。じゃあ、なくしてもいいように3つぐらい分けてあげるよ」

『それはありがたい。ワシもシイラを釣ってみたくなった』

「オジサン、ラインが細いよ。ビミニツイストでショックリーダーを付けたほうがいいよ」

『ビキニ・ツイスト? 何だそれは? どこにもビキニの女性なんか乗っていないぞ』

妄想モード終了

とまあ、こんな感じで麦わらオジサンのシイラ狂いは始まったのだろう。4、5年たっても決して自分のファッションを変えないところを見ると、麦わらオジサンはかなりの頑固者に違いない。

しかし、どんな頑固者でもシイラにはアツクさせられてしまうのだ。ASHINOKO ONLINE の作者 Tomy も津久井湖攻略の作者 DADA 隊員もシイラの魅力には勝てなかった。一度でもシイラの引きを味わったらシイラに夢中になってしまうのである。

さて、シイラ釣りの魅力は麦わらオジサンの話でおわかりいただけただろう。いよいよ Shonan Rockets の活躍をお伝えする時が来た。

沖口さん、いきなり!

ロケッツを乗せたちび丸は6時に港を出て、沖のパヤオを目指す。大型船も次々に出港したが、最も期待の持てるパヤオをちび丸に譲ってくれたようだ。パヤオでは期待通りのシイラ乱舞。次々に大型シイラがヒットしてちび丸はてんやわんやの大騒ぎ。シイラ初挑戦の腹Timerさんや沖口さんも次々にシイラをヒットさせた。

腹Timerさんと沖口さんの初心者コンビがいきなりヒットさせたので Tomy はサポートに回ることになった。急いでタモ入れを済ませたあと、遅れてはならじと気合を込めたキャスト!

どうもトップへの反応がいいようなので、Tomy は今まで実績のない18センチの Pop Queen を使ってみた。マス釣りでは絶対に使わないようなバカデカルアーだ。

パヤオから3メートルほどのところにルアーを投げ、勢いよく水面をかき分けながら Pop Queen を早引き。すると、どこからともなくシイラが現れて背ビレを出しながら追ってきた。

ドスン! ジー!

『何だこの引きは?! 普通なら4、50メートルで止まるはずなのに止まらないぞ!』60メートルほど先でジャンプしたのはメーターオーバーのオスだった。その後もシイラは勢いよく走り、まったく止まる様子がない。

『いかん! もう少しドラグをきつくしなきゃ止められない』Tomy は慌ててステラのドラグを90度ほど時計回りに締め込んだ。

しかし…、この判断が悪く、ラインはプッツン。オルブライトノットの部分を切られてしまった。ショックリーダーを交換している時間はない。大急ぎで予備のスプールを出してステラに装着。すぐさま85センチをゲット。他の隊員達もそれぞれ2ヒットぐらいここで味わうことができた。

沖口さんと腹Timerさんは本当にラッキーだ。シイラ初挑戦ですぐさま初ヒット。しかも、いいサイズを連発したのだから。きっとシイラ釣りは魚さえいれば簡単だと思っただろう。こんなに簡単に釣れるときは滅多にないんだよ。

まだつづく…