ここで masa さんに聞いた話をいくつか紹介しよう。masa さんは平塚の Proshop RISE が企画したアオリ釣りの大会で2年連続優勝しているアオリーキングなのだ。
ヨーヅリは九州に本社があり、エギやメタルジグなどの製造で国際的に有名な優良企業らしい。最近は DUEL というブランド名を国内で使っているけれども、海外では YOZURI が SHAR P並みに有名なのである。(SONY ほどじゃないけどね)
masa さんは東南アジアで YO-ZIRI(ヨージリ)というまがい物を見たそうだ。パクられるということは相当メジャーなんだよ。エギ、スッテ、イカ角など、日本人の漁具開発はたいしたものだと思う。
腹さんお気に入りのアオリーQは光沢のある布巻きだ。ヤリイカやスルメイカはプラスティックのイカ角で釣るけど、アオリイカには布巻きタッチのエギがいいらしい。
また、東京湾のスミイカ釣りには棒ウキみたいな形をしたスッテを使う。イカも種類によって微妙に好みが違うようだ。
スルメイカ、ヤリイカなどと違って浅場や磯を好む。漁師には獲りにくいからスーパーでは売っていないのだ。Tomy が釣ったサイズだと漁港の黒板に2,200円と書いてあった。小さいのでも浜値で1,000円以上だよ。
特長としては、内臓が少なくて肉厚。ゲソは火を通してもヤリイカのように硬くならない。里芋といっしょに煮ても美味しかったし、刺し身は紋甲イカのようにネットリとした舌ざわりでグーだ。
軽くシェイキングすると外れることが多い。また、引っ掛けたのが海草の場合はゆっくり引けば海草が切れて外れる。
エギは水中でお尻が浮くように設計されているから、うまい人はあまり根掛かりしないのである。また、浅場では前のオモリを削ってゆっくり沈むように調節することもある。
ピンクは定番だが、ピンクと一口に言っても模様がいくつもある。イカ釣りのプロはピンクの何番というように指定して注文するそうだ。夜でもそんなに違うのだろうか?
他にはオレンジ、夜光、夜明け用のムラサキなど…、とにかく種類が多い。
まず、9月、10月頃は数釣りができるらしい。12月ともなると数はめっきり少なくなるが、釣れれば良型である。
なお、6月が産卵期で、この頃は2キロ級も混じるそうだ。月が出ていて、潮の動きが大きい凪の日が特にいいらしいぞ。

朝になった。時刻は間もなく7時だ。まず masa さんが4ハイのアオリを持って車に戻ってきた。うーん! さすがアオリーキング。しかし、腹さんは残念ながらボウズ。やはり麻雀と同じでイイダシッペは必ず負けるのだろうか?
「もう帰ろうか?」
Tomy はいつ帰ってもいい状態なので、ちょっと意地悪っぽく言ってみた。しかし、腹さんはまだまだヤル気十分だ。イカ釣りのロッドをトラウトロッドに持ち替え、すぐにメッキ釣りをする体勢を整えた。そして一行は朝食抜きで下田港に注ぐ稲生沢川へ。この時期になるとメッキは川で釣るらしい。
「あっ、そうだ。メッキ釣りのことをすっかり忘れてたよ。ラインは16ポンドでいいかな?」
「16ポンドですか…」
Tomy の頭の中にはメッキ釣りがまったくインプットされていなかったのだ。本来は4ポンドぐらいの細糸で釣るらしいのだが…。
『まあいいや、ジグでも投げよう』
Tomy はオイカワカラーのトラウティン・サージャーを取りだして16ポンドラインに結びはじめた。すると、腹さんがシンキングミノーですぐにチビをゲット。だが、その直後、まったくヤル気のない Tomy は20センチ級を立て続けに2匹釣ってしまったのだ。
『なんだ、楽勝じゃん』
Tomy はすぐに飽きてしまった。シーバスロッドではまったく歯ごたえがない。だが、masa さん、腹さんの2人は飽きる様子がなかった。どうやら徹夜で頑張るらしい。

もういいのに…