我らアオリイカ工作員

1999年1月9日

3人のあやしい男達が犬走堤防で作戦を開始した。この冬一番の寒さに備え、3人は防寒体勢を万全に整える。幸い天気予報ほど下田の気温は低くなく、北風も伊豆の山地にさえぎられて波は普通のレベルだった。

Yos工作員Yos工作員のいでたちを見てくれ。まるで北朝鮮のスパイだろ。潜水艇が漁網に引っ掛かり、必死に網を外そうとしているように見えないことはない。

このあとパトカーが港を見回りにきたのだが、お巡りさんはYos 工作員を注意深く観察していった。もしも釣り竿を持っていなかったら職務質問されていたはずだ。

実は去年の秋に中国からの密航船がこの下田港でもダ捕されている。埠頭には海上保安庁の「するが」という巡視船が係留されているが、その隣には今もダ捕された密航船がつながれているのだ。

去年警察と海上保安庁が捕まえた中国からの密航者は300人を越えて過去最高。それでも捕まるのは氷山の一角だろうから相当数の中国人が日本に上陸しているはずだ。外務省を通じて中国に警告を発しているのだが、密航者は後を断たない。先週は払い下げられた本物の巡視船で密航してきた奴等もいるほどだ。その手口はだんだん巧妙になってきているらしい。

主要な港には毎晩パトカーが見回りに来る、Yos工作員のようなあやしげな格好をしていると職務質問されるだろう。「ニイハオ」なんて言おうものなら即! 逮捕ダカンネ。

みんなも気をつけよう! (`⊥´)/

さて、お笑いもブチかましたし、そろそろ真面目に釣況報告といくか。

エギの投入がはじまったのは確か午前2時を少し回った頃だったと思う。月は半月、潮はあと1時間で干潮という場面。ポイントは堤防の屈曲部周辺で、3人は犬走島に向かって20メートル間隔に並んだ。

すると、釣りをはじめて約15分でソル男さんが最初のアオリイカを釣り上げた。コロッケサイズだが、ソル男さんは下田に来た甲斐があって大喜びだ。当然COMBATの志気は高まり、キャストにも力がこもる。

しかし、Yos工作員は最初のドラグ設定を誤って新品ラインをバックラッシュでグシャグシャにしてしまった。ドラグの緩めすぎが原因で、竿をビシュッ!としゃくった途端にバックラッシュしたのだ。

ドラグ設定は強めにしゃくってジリッと数センチラインが出る程度がいい。キツすぎればイカの足が切れてしまうし、緩めすぎればイカを持ち上げそこねてバラしたり、今回のようなバックラッシュの原因にもなる。この設定はロッドの長さや硬さに依存するのでそれぞれ工夫しよう。

その他にも注意点がある。エギングの場合、緩んだラインを巻き取るのでライントラブルが非常に起きやすい。水面でフケているラインはテンションがかかっていないので、ラインに手を添えたり竿でテンションをかけなければいけないのだ。

なるべくライナーで投げて水面での糸フケを最小限にしよう。テンプラは禁物だ。初心者は明るいときに練習してから夜を迎えたほうがいい。そして、横からの強風でラインがあおられないように竿先をなるべく水面に近づけてカウントダウンする。もしもに備えて予備のラインやスプールも忘れずに。

1時間ほど経って・・・

堤防についたフジツボが空気にさらされはじめた。そろそろ干潮の時間だ。普通の魚は食いが止まる時刻だが…。アオリイカに潮時は関係ないのだろうか? Tomy のシャクリに何かが乗った!

『ゴミかな?』

いや、ちがう。アオリイカだ。途中からキュンキュンという独特の魚信が伝わってきた。けっこう重い。

「来たぞ! アミ! アミィー!」

上がってきたのはちょうど600グラムのアオリイカだった。このとき目分量で600グラムぐらいと言ったが、家で量ったらドンピシャで自分でも驚きである。Tomy はお肉屋さんになればよかったのかもしれない。

しかし、その後はまったくアタリがなくなった。今後も潮時は記録していくつもりだが、いつまで経っても法則性は見つからないかも…。わかっているのは食いが立つ時間が短くて、釣れるときはバタバタッと釣れ、食わなくなるとパッタリということだけだ。単独でダラダラやるよりは何人かで行って交代で休んだ方がいいだろう。