我らアオリイカ工作員

1999年1月9日

またまた Tomy 達は下田に向かった。今回は湘南ロケッツを率いてイカ釣り COMBAT の隊長をつとめるのだ。Tomy は先月イカ釣りにデビューしたばかりだが、それにしてはここ1ヶ月の手柄が素晴らしいのである。

「こちらアオリーキング2、ホワイトロックどうぞ…」

ああ、懐かしい。COMBAT の暗号名。中尉の暗号名がチェックメイト・キング2でホワイトロックというのは主人公のサンダース軍曹だった。みんな覚えてるか? 知らない人はビデオ屋で1本借りてきてみ。面白くてハマっちゃうと思うぞ。Tomy は再放送もほとんど見たから、のべ何百話見たかわからないぐらいだ。

小学校の時、よく COMBAT の真似をして遊んだんだよ。体育の時間、マット運動の時なんか最高だぜ。まずはマットをたくさん敷いておいて、跳び箱や平均台の上に連れ込み宿の息子、キノシタ君を登らせる。

こいつがドイツ兵の真似をさせたら世界一なんだよね。それでさ、みんなで“ババババババババ…”とか言いながらキノシタ君を一斉射撃するんだ。ドッヂボールをぶつけたりして。

ああ、30年も経ったのに、今思い出してもその時の光景が目に焼き付いて離れない。キノシタ君の演技力は小学生離れしていたのだ。“バババ…”の音に合わせて跳び箱の上でもがき苦しみ、最期は白目をむいてマットの上に真っ逆さま。あいつ、役者になったら大成したと思うな…。今頃どうしているのだろう? 親父のあとを継いで連れ込み宿をやっているのだろうか?

おっと、またくだらない昔話になってしまった。それではここで Tomy の戦績を簡単におさらいしてみよう。わずか過去1カ月の戦績だけど…。

まず、デビュー戦12月12日がアオリイカ3バイ、そのうちの1パイが約900グラムの良型でトータル1,250グラム。わけもわからずゴミだと思って引き寄せたのだが、今考えてみると、この1パイがイカ釣りにのめり込むキッカケだったと思う。最初はこれほどのめり込むとは思っていなかったのだ。

そして2回目は単独で6パイ。このときは880グラムを筆頭に全部で2,890グラムという好成績。さらに3回目はソル男さんと2人で来て、Tomy だけが5ハイというワハハモードが続いた。この時は正確に量っていないが2キロぐらいだろう。(ソル男さんはぼやきの連続だった)

年が明けて正月2日、この日は最も厳しかったが、アオリ350グラムとイイダコが釣れて何とかボウズを免れる。他の人もほとんど釣れなかったからまあまあじゃないだろうか。その日は今日のパートナー Yos さんが1,360グラム(2ハイ)釣ったのが最高。RISE 軍団を合わせて合計8人で4ハイしか釣れなかったのだ。

そして前回、1月5日は平日にもかかわらず居ても立ってもいられなくなり、単独で挑戦。初めてスミイカ660グラムを釣り上げ、アオリイカも560グラムのなかなかサイズを短時間の内に連発したのだった。

以上、過去5回のトータルはタコを除いて7.7キロ。ボウズ経験なしだから、はるか下田への道のりもさほど苦にはならない。Tomy は茅ヶ崎の Yos さんを午後11時に拾うと、寒風吹きすさぶ西湘バイパスを西へ向かった。

既にスパイは送り込んである。ソル男さん(あやしいレンジャー)が真鶴半島の福浦漁港で様子を見ているはずだ。Tomy は携帯電話を使って福浦のソル男さんを呼び出してみた。

「これから Yos 工作員を連れて下田に向かうよ」

「なんか風が強いよ。今日はダメなんじゃないの?」

「下田は北風に強いから大丈夫。一緒に行こうぜ!」

あやしいレンジャー真鶴道路から福浦漁港に降りてみると、ソル男さんは強風の中でメバルを狙っていた。アオリイカのポイントはテトラポットの先端だが、そこには危なくて近づけないのだ。

ソル男さんはしばらくメバル釣りをして帰る予定だったのだが、Tomy の説得に応じて下田に同行することになった。なんとなく鬼ケ島に向かう桃太郎みたい。家来の種類は多少違うけど…。

さて、3人はまず2台のクルマで熱海港へ。そこでソル男さんの車を安全な場所に置き、Tomy のクルマで目的地下田を目指した。下田に着いたのは9日の午前2時頃だったと思う。