ジャンバリジャン作戦

(1999.03.06)

いやぁ、天気がいいな。うきうきする。きのうの晩は春一番のモノスゴイ風だったけど、きょうは気持ちの良い青空だ。風もピタリと止んだぞ。こんな日は音楽でも聴きながら芦ノ湖のトローリングで1日を優雅に過ごしたいね。

SIEGさん解禁後1週間も経っていないからジャンジャン・バリバリ釣れるに違いない。ねえ、SIEG(ジーク)さん。

「そおっスね。今日は釣れるでしょう。ジャンジャン・バリバリ釣れますよ。まだまだ新装開店後の爆釣モードが続いているでしょ」

「じゃあ、まずは九頭竜神社にお参りに行くか!」

「そうしましょ、そうしましょ」

てなわけで、TomyとSIEGは湖尻を出て、まずは九頭竜に向かったのじゃ。ふたりの行動がわかりやすいように、ここでAshinoko Point Mapを出そう。Point Mapは自由に大きさを変えられるから邪魔にならないところに出しておくのじゃ。

「じゃあまずは、ミノーイングね。シーバス用のSALTY-rex 12センチでも投げてみるか…。小さい魚はお呼びじゃないからさ」

「じゃあ、ぼくは7グラムのスプーンかな…」

「やっぱり小さくしてみるか…、VIXEN 銀箔張りでどうだ!」

「小型ジグヘッドにミニワームでどうだ!」

「みんな釣れてないね。やっぱ、Briliant Chiraiかな?」

「まだちから卵は使いたくないしぃ〜。バッセルかなぁ?」

「おっしゃぁ〜! きましたよ。でも小さいな」

「うーん、釣れない。そろそろ、あれ、行きますか!」

 …ということで、6時半から7時半までは、Tomyがきのう放流されたばかりのニジマスを1匹釣っただけという情けなさ。ふたりはPoint Mapで言うと 5番、7番の方向へトローリングをしていくことになったのじゃ。

樹木園からプリンスホテルの桟橋あたりは、春ならいつでも1匹や2匹掛かるのに、魚探に魚影さえ映らない。いったいどうしたというんじゃ?

「釣りやすい魚は釣りきられたかね?」

「いつもならアタリぐらいありますよね」

「いくら何でもマリーナは釣れるでしょ」

「おっ! 来ましたよ。でも小さいなぁ」

SIEGさんがハーリングで小物を1匹釣ったけど、そのあとは時間が過ぎていくばかり。解禁直後にしては魚影が薄いみたいだ。

『魚のカズが少ない。魚影がウスイ! そういや、湘南ロケッツにカーズ@うすいってやつがいるな。なんか彼の釣り人生そのものみたいなハンドルネームだよ。ニャハハ・・・』

怒れ! カーズよ! 奥さんの目の前に
新巻ジャケみたいなヤツを2,3本転がしてやれ!

そんなことを考えている間にもドンドン時は流れていったのじゃ。SIEGさんは眠くなったのか、うつらうつらしはじめたかと思いきや、とうとう仰向けにひっくり返ってしまった。

『しょうがないねぇ。 向こう岸に行ってみるか…』

こんなときは芦ノ湖最深部を横切って百貫ノ鼻へ行くのがいつものパターンだ。Tomyはレッドコアラインを6色出して、スロットルを歩く速さぐらいのスローにした。

「SIEGさん、きたよ!」

“んごぉ〜! がびがびがび ちゃぷちゃぷちゃぷ”

「しょうがないねぇ、ったく!」

湖のど真ん中でまず1匹。サイズは40センチ弱だったが引きはまずまずだった。ヒレや体色の感じから放流後半年以上の魚らしい。

「釣れたんですか?」

「うん、ど真ん中で1匹ね。でも小さいよ」

その後、立岩の沖でも6色で1匹。コイツもまた小さい。表層にも魚はいるので何度も表層を狙ったけど、全然反応なしだ。SIEGさんの同僚YOTTI(ヨッティー)がキャンプ場沖でフライをやっているはずなので無線で呼び出してみよう。

「こちらチェックメイト・アオリーキング2。ヨッティーさん、どうぞ…」

「こちらキャンプ場沖のヨッティーです。今どちらですか?」

「現在亀ケ崎から深良水門に向かっています。調子はいかがですか?」

「全然ダメです。周りもチョボチョボです」

「こちらも全部で4匹という激シブ・モードです」

 もう時刻は11時になろうとしている。周りもほとんど釣れていない。釣れたとしても全部40センチ止まりだ。あまりにもシブイ。シブ過ぎる!

「ちょっとぉ〜! まだ解禁から5日目だよ。クギをしめ過ぎだぜ」

「むかしは開店の日に計算通り玉が出ないなんてこともあったんですよ。そんなときは1台1台クギを開けて回ったこともありますよ」

「おお〜! それやってほしいよ。このままじゃお客さん来なくなるぞ」

でも芦ノ湖はパチンコ台のように簡単に調整できないのじゃ。こうなったら手段を選んでいる場合じゃない。ゴト師SIEGはひそかに仕込みをはじめた。

ちから行きますよ。そろそろ…」

「もう昼だもんね。ぼくにもちから貸してくれる?」

でも、ちからでさえ激シブ・モードを打ち破ることができなかったのじゃ。SIEGさんが1時間で1匹釣ったのみ。その間にヨッティーたちフライマンには時合がきて、バタバタッと3匹ほど釣れていたけどね。

今年は魚がスレてる。まるで早戸川国際マス釣り場の残りマスを買ってきて放流したみたいだ。ウソだと思ったらちから卵を試してみ! ちから卵でさえ爆釣できないよ。ホント!

まだ水温が低いから朝はゆっくり出てきたほうがいいくらいだ。10時頃湖に着くぐらいで十分。エサ釣り以外ならボート釣りでフライはアオミドロに限る。ゾンカーも釣れるけど、アオミドロにはやはりかなわないようだ。

今日の水温は6度から7度の間だったが、8度を越してくれないと相当シブイ。トローリングにもまだ時期が早いようだ。ピッチを速くすると釣れないよ。

「きょうは作戦名が良くなかったな…」

「何でですか?」

「“ああ無情”の主人公の名前がジャン・バル・ジャンなんだよ」

『魚はいったいどこにいるんだ?』
という疑問には次のページで お答えしましょう。