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1999年7月31日
と、その時。北の方角から何かが飛んできた。飛行機か? それとも・・・
長い沈黙が続いた。
「テポドンかな?」
(`ё´)
「あの野郎! とうとうやりやがった・・・」
東京方面の空が真昼にもかかわらず、夕焼け色に染まっている。落ちた場所はたぶん東京だろう。堺船長は大急ぎでラジオのスイッチを入れた。
「大勝利、♂〒∞♀@$φξΩ%・・・スミダ!」
たまたま朝鮮語放送が飛び込んできたようだ。
「どうも墨田区あたりがやられたらしい」
(`⊥´!
「これは当分帰れねぇな。ずっと南風が吹いているから沖にいるかぎりは安全だが・・・」
「じゃあ、このまま行きますか? 帰るのも危険だし・・・」
「そうだね、そのうちなんとかなるだろう」
(`⊥´)/
能天気なロケッツの面々は長期戦に備えはじめた。このまま南下すれば伊豆諸島沿いにオイシイ釣りが楽しめるかもしれない。
1日目
相模湾でペンペンをいじめながら伊豆大島へ。

ラジオの情報によると東京はパニックに陥っているようだった。テポドンは東京の北東部に命中したが、爆心地には誰も近づけないため、被害状況が把握できないのだ。
庄治郎丸は平塚への帰港をあきらめ、とりあえず伊豆大島で給油して朝を待つことにした。食料や水、ラインやルアーもここで補給だ。
2日目
1都6県に緊急避難勧告が発令されていた。どうやらテポドンには核弾頭が積まれていたらしい。陸上では何百万人という人が一斉に非難を開始しているだろう。帰ったところで、どうせ大渋滞は免れない。庄治郎丸の乗組員達はついに腹をくくった。
「風向きが変わらないうちにドンドン南に逃げましょう!」
「よし! こうなったらもっと南に行くぞ!」
堺船長はさらに庄治郎丸を南に進めた。御蔵島近海まで来ると、ドンドン海の色がコバルトブルーに近づいていく。庄治郎丸は、どうやら黒潮に到達したらしかった。黒潮は、まるで川のように流れている。おそらく流れに乗っているだけでも毎時10キロ近く進むめるだろう。
しかし、こうしてはいられない。庄治郎丸は御蔵島の南端を回って、さらに南の島を目指すのだ。
「うわっ! なんじゃこりゃ?!」
隊員達の目にジュラシックパークにも出てこなかった、想像を絶する景色が飛び込んできた。御蔵島の周囲は切り立った断崖になっているが、中でも島の南西部にそびえる黒崎高尾の海蝕崖は高さ480mという、とてつもない崖なのである。海面からほぼ垂直の崖が480m。下から頂上を見上げた Tomy はジャックと豆の木の話を思い出した。
山の頂上部は雲に届きそうだ。原生林に覆われた大断崖が庄治郎丸から空を奪った。ロケッツの隊員達も、しばし呆然。テポドンのことも忘れて壮大な眺めに酔いしれた。
「ここが東京なんて信じられないね」
「こんなのを見たら、海外旅行なんか馬鹿らしくなるよ」
そんなことを隊員達が話していると、そこへ2頭のイルカが現れた。イルカ達は庄治郎丸を先導してドンドン南に泳いでいく。しばらくついていくと、Yos 工作員が波間にウミガメの死骸が流れているのを発見した。
「いるよ、いるよ、いるよぉー!」
「デカイのがうしろ行ったぁー!」
「ヨッシャ! いただきっ!」

ソル男隊員が大物シイラをゲット。これがきっかけとなって乗組員達の狩猟本能に火がついた。もう誰にもその勢いを止められない。全員が血眼になって漂流物を探し、あの手この手で、付いているシイラを根こそぎ釣ってしまう。
「よーし、こうなったら破れかぶれだ。釣って釣って釣りまくるぞ!」
「ヒット・ヒットォー!」
「カッパエビセン状態だぜ!」
この日は暗くなるまでシイラの乱舞が続いた。これぞまさしく MARINE WARS である。西の水平線に真っ赤な太陽が吸い込まれていくと、隊員達は疲れ果てて船上に横たわりはじめた。もう腕はクタクタ。腰はギクギクだ。
庄治郎丸は再び給油と水の補給をするために八丈島に寄ることになった。しかし、Tomy 達は八丈島に寄港したことすら知らずに船上で眠りにふけっていた。
3日目
のどの渇きに耐えかねて起きてみると、もう堺船長が船を操縦していた。いったいどこへ向かっているのだろう?
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