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2000年1月14日
どうも肩が凝る。そして目も疲れている。今日は暖かく、風も穏やかなのに心は弾まなかった。アオリイカを釣りたいが、遠く離れた下田へ行くのはちょっと・・・。
そこで Tomy は元旦の夜に初めて行った木負堤防へ行くことにした。木負なら東名高速を利用できるからあまり疲れない。それに、今日の風は、おあつらえ向きに南南東の風なのだ。
木負堤防周辺地図(Flash)
堤防に着いてみると、元旦ほど混んでいなかった。前回とほぼ同じ堤防の真ん中付近に陣取ってエギ釣り開始。読み通り、風は左後方からの追い風で、エギの飛距離はかなり伸びた。
「とさっ、づるっ、とさっ、づるっ、とさっ、づるっ」
途中、ラインが強く張った感触があったが、最初は乗らなかった。
『ん? 中層でいいのかな?』
そこで Tomy は土佐鶴釣法を続けることにした。何投かのちに、またしても抵抗を感じるが、うまく乗せられない。
「小せぇー、何だこりゃ?」
隣でアジの泳がせ釣りをしている人が何か釣ったようだ。話しかけてみるとジンドウイカだと言う。おそらく Tomy のエギにもジンドウイカが触手をからませているのだろう。何かおかしな感触がときどき伝わってくる。
「あー、アジがまた食われてるぅー!」
今度は初心者らしい兄さんが、隣の隣で悔しがっている声が聞こえた。ジンドウイカかもしれないが、かなりの数がいるようだ。前回はアタリがなかったが、今日は確実にいる。頑張らねば!
*
さっきまでは気づかなかったが、雲間から半月が顔をのぞかせはじめた。今日は小潮だが、なんとなく釣れそうな雰囲気だ。Tomy は前回、なまむぎさんがズル引きで大物を釣ったことを思い出し、中層をゆっくりタダ巻きしてみようと思った。
エギを4.5号に付け替え、オモリを大胆にカット。そして思いっきりブッ飛ばしてやった。50メートルほど飛んだだろうか? エギの着水点は周りに浮かんでいる電気ウキよりはるかに遠かった。
30秒ほど待ってリトリーブ開始。ラインが張ったところで1回大きくシャクリ、その後はエギが底に着かないぐらいのスピードを維持して淡々と巻くことにした。さっきから、何度もアタリがあるのに乗らないのは、アクションをつけ過ぎているせいに違いない。
だいぶ巻いてきた。あと15メートルぐらいだろうか?
『ん? あれっ? 引っ掛かっちゃったよ』
『おっかしいなぁ〜、中層だろ? ロープかなぁ?』
『エッ? 何これ? カニ網でも引っ掛けたかな?』
Gwiiiiiiiiiiiin
引いた引いた。最初は動かなかったが、『ヤバイ!』と思ったのだろう。イカは3,4回ドラグを逆転させて沖に逃げようとした。暗くて見えなかったが、ありったけのスミを吐き散らしたに違いない。グイグイという感触が手元に伝わってきた。
2分ほど経っただろうか? ライトを恐る恐るつけてみると、エギに触手の先っぽが辛うじて絡まっていた。触手がメチャクチャ長い。そして、その先のイカ本体もかなりの大きさだった。
『ま・まずい、ライトを当てると暴れて腕がちぎれるかもしれない』
Tomy はライトを消して月明かりを頼りにタモ入れを敢行。この作戦はまんまと成功し、恐るべき最後のジェット噴射を未然に防ぐことができた。
「おお! いいバショウだにゃぁー! 来た甲斐があったね」
隣の人は地元の人だったようだ。どうも、この辺の人はアオリイカをバショウイカと呼んでいるらしい。
「突然引ったくられた感じでした。中層で根掛かりしたみたいな」
「エギの方がいいのかにゃぁ? 僕もエギをやってみるかにゃぁー」
ひょっとすると名古屋の人だったのかもしれない。