2ページ目(全6ページ):最初のページへ
4月30日(ゴールデンウィーク2日目)
Tomy はボート屋で木崎湖の年間遊漁券を買って出発した。年間遊漁券は4回で元が取れる4,000円だった。8時30分、まず最初のアタリがあった。使っていたのは、まぼろしスプーン3グラム。コツンときたが、それっきりのショートバイトだった。これではアワセられない。まだ活性が低いのだろう、水温は9度から10度である。

結局、午前中はそれっきりで、虚しく時が過ぎていった。湖面には無数のユスリカが漂い、ときどきキザキマスのライズがある。どうもキザキマスはユスリカを夢中で食っているようで、ルアーに対する反応は鈍かった。

パピルスおじさん
その後、Tomy は午前中で一旦桟橋に戻り、パピルスおじさんに情報を聞くことにした。
「釣れてるのかな?」
「さっき53センチのバスを持ってきた人がいたよ」
「それはデカイね」
「ウチは5月から月間大物賞を取った人に賞品を出すんだけど、1日違いの残念賞だよ。53なら可能性大だったけどね・・・」
「月間大物賞って何がもらえるの?」
「6段変速の折りたたみ自転車か、2万4千円分のボート利用券を出してます」
「へぇー、なかなかいい賞品だね。ところでキザキマスは釣れてる?」
「うーん、寒いうちはミノーで釣れてたけど、ここのところバス狙いの人がノーシンカー・ワームで上げてるみたいだね」
「ノーシンカーか・・・、バスの産卵はいつごろから?」
「例年、6月10日ぐらいからだね。もう、今でもド・シャローで釣れてるけど」
午後2時過ぎ
風が突然パタリと止んだ。すると、雨が降ってきたかと思うほどのライズリングが、あちこちに広がりはじめた。
『トップだ!』
Tomy はソリッドミノーをセットして、3秒カウントダウンしてから急に巻きはじめるというメソッドを試してみた。そして、なんとか塩焼きサイズを1匹釣ってボウズを免れ、再び風が吹きはじめた2時半に納竿した。今回は連休中に再度来るので、初日はこんなものでいい。
「2日と3日に友達が別荘に来るんですよ。3日に予約してあるけど、2日も来るかもしれません」
「ああ、2日は大丈夫ですよ」
「天気は下り坂みたいだけど、天気さえ良ければ2日連続で来ます」
「お待ちしてます」
「ところで、ここはパピルスなんですか? 電話で予約を受けるときは、いつもモダンボートですって答えるでしょ」
「どっちも正解なんです。パピルスは以前やっていた喫茶店の名前ですよ。今はやめちゃってるけどね」
「モダンボートがボート屋の屋号で、パピルスはレンタサイクルの屋号かと思ってました。自転車もたくさんあるから」
「レンタサイクルは180台ありますからね。5月の半ばになると関西の高校が毎年、修学旅行に来るんです。いつもはあまり出ないけど、そういうときは一気に全部出払うからね。数を用意しておく必要があるわけ」
「へぇー、だからたくさんあるんだ」
「バス釣りの道具も180セットあるよ。カヌーやウィンドサーフィンもご覧の通り、山ほどあります」