Aoliman Boomers 初陣

アオリー教

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2000年10月28日

エギコート(タカ産業)最近、Tomy はアオリー教の教祖になった気分である。まったく誰かさんにソックリだ。ASHINOKO ONLINE の読者は次々にイカれはじめ、バスマンもトラウトマンも、みーんなエギを買い漁りはじめた。もう、どいつもこいつもヘッドギア(ヘッドランプ)をつけて夜の集会にこぞって出掛けるのである。

Tomy は信者に次々とヘンチクリンな名前をつけていった。「Tarojiro」「ABU脳丸」「さあ、きっと@大神」・・・

こ・酷似している! もしかしてこれは!

♪昇降、昇降♪

♪ショコショコ昇降♪

♪朝かーら 昇降♪

本物だ! 信者達は口々にアオリー教の歌を口ずさみながらエギをしゃくり、夜通し踊りはじめた。

やばいぞ、こりゃ! そのうち Tomy が「サリンを撒いてこい!」と命令すれば狂信的な信者は何の疑いもなくサリンを撒いてしまうだろう。このままでは、とんでもない世紀末になってしまう。

Tomy がひと言「エギコートがいい!」なんて書いただけで、たちまちエギコートが全国の釣具屋から姿を消し、そこら中の堤防で“シューッ、シューッ”というスプレー音が聞こえはじめる。

もう、完全にエギングブームは本物になったのだ。安物のルアーロッドとスピニングリールで、とりあえずはじめられる手軽さ。そして、得体の知れない奥深さがあるエギングにみんなが吸い寄せられている。その証拠に、釣具問屋に聞いても、車に積んでいる荷物の半分はエギだと言うから恐ろしい。YO-ZURI の株が公開されているなら、今すぐ買いに走れ!

そして、儲かったら Tomy 教祖にお布施を!

笑い事ではない。長期間 ROM ってるそこの隠れ信者、Tomy 教祖が毎月 NTT にいくら払ってるか聞いたら驚くぞ。我が町、伊勢原にはケーブルネットなんて洒落たものはないのだ。少しぐらいのお布施は当然であろう。

さて

今回の集会について簡単に説明しよう。まず、本集会に集まった信者は Nobit、乗りピーの2名。その他にも伊豆のあちこちで分会が開かれており、まず東伊豆には Tarojiro 聖太子の一行。そして、Tomy 達から少し遅れてアオリーキング masa 田中率いる PALMS 軍団も西伊豆に集結したらしい。

Tomy 教祖の説教

「君は初めてのエギングだったな。わからないことがあったら何でも質問しなさい」

「早速ですが、グル。ラインは何号がよろしいでしょうか?」

「PE 0.8号が良かろう。PE 0.8号は4号エギを思いっきり投げたときにショック切れを起こさないギリギリの細さなのぢゃ。PE は横風に弱く、ラインスラックができやすいので、なるべく細いものにするが良い」

「細すぎないでしょうか?」

「強度は0.8号でも1.5号でもリーダーよりは強いから関係ない。問題は空気と水の抵抗ぢゃよ。PE の長所は、水に浮くためエギを高く跳ね上げられること。飛距離が出ること。それに感度がいいことだ。日中釣るためにはどうしても欠かせん」

「なるほど・・・」

「ラインは PE の0.8号を巻いてきなさい。4000円もするので躊躇するかもしれんが結局は買い得ぢゃろう。それから、ラインにかける潤滑スプレーはあった方がよい」

「御意!」

「ダイワソルティスト ST-EG 90についての情報を授けよう。まず、適合エギ2.5〜4号(10〜28g)。適合ラインは PE 0.6〜1.5号、ナイロンなら8〜16LB。ブランクはシャープで張りがあり、いわゆる店で振ると硬く感じる類いのロッドでR」

「だが、使うとティップは柔らかく、感度はビンビン。そして非常に軽く感じる」

「欲を言えば、全体的にパワーがない。感度と食い込みを重視した現代風ワームロッドのようだ。バスロッドで言うと、個人的にあまり好きでないアクション。ただ、1/4 oz シンカーを使ったロングリーダーキャロや、芦ノ湖の中型ミノーに使えるであろう。」

「注文してあった“がまかつ LUXXE Coastline EG”が来た。全長 9ft、自重 155g、ルアーウェイト 10〜30g。適合エギ 2.5〜4号、価格 22,000円」

「振ってみた感じは、ダイワより LUXXE の方がバットがパワフルでトップは全体的に柔らかい。このようなロッドは今までのシーバスロッドにないだろう。ダイワのはちょっと中途半端で、8.7ft のシーバスロッドに10センチほどソリッド穂先を継ぎ足したという印象だった」

それでは実釣開始。

「グル! なんと、J屋で380円、3本で千円の安エギで簡単に釣れました」

「おお、そうか! J屋もご苦労なことだ。こうして安エギで底辺を広げてくれるのは、ワシにとってもありがたい」

「あちらでは怪しげなオイニーを撒き散らしているようですが・・・」

「何?! ついに毒ガスが完成したのか!」

「はい、このオイニーは本物でしょう! このオイニーを嗅げば、アジの刺身が食えなくなること請け合いです。手に付いたら最期、洗っても容易には落ちません」

「して、効果のほどは?」

「はい、コロッケサイズではありますが、1杯釣れました」

「でかしたぞ、苦行の甲斐があったな」

「ありがたきお言葉・・・」

その後どれだけの時が流れただろう? 沼津では結局2杯。それも夕暮れ時から真っ暗になるまでの、ほんの20分ほどしか時合がなかった。仕方なく9時頃沼津を諦めたグルは、2人を引き連れてアオリー教の聖地・犬走島堤防へ。11時。聖地へ着いた一行は、まず酒を酌み交わして仮眠。そして、2時半頃からエギングの儀式を再開した。

“ビ・ビシュッ!”

鋭い鞭の音。グルは新しいがまかつのロッドで暗闇を切り裂く。

“ビ・ビシュッ!”

最初の小さなしゃくりでエギをダートさせ、続く大きなしゃくりでエギを高く舞い上げるのだ。

“ビシュ、パキッ!

『ん?』

何と、グルのニューロッドは穂先がヤエン状態になり、海へ滑り落ちていった。

『何事ぞ!』

説明しよう。グルのしゃくりは、かなり派手なものだった。すると、しゃくり終えたとき、必ずラインスラックができる。それを素早く巻き取らないとコシのない PE ラインがロッドに絡み、次のしゃくりでロッドを折ることがあるのだ。

「何と脆弱な!」

グルは一気にがまかつがキライになった。

「こんな柔なロッドで7キロのアオリが釣れるか!」

7キロのアオリなど信じられないだろう。しかし、高知辺りにはいるのである。グルは即座に車へ戻り、使い慣れたシイラ竿に持ち替えてきた。

「美酒! らんまん・・・」

「美!」

しゃくり上げた途端、ドラグがジリッと逆転。そしてシイラ竿が大きくしなった。そのまま頭上で竿をためていると・・・

次の瞬間、“ウゴウゴッ”と海底がはがれ、続いてバネばかりと綱引きしているような感覚が伝わってきた。『うむ!』間違いなくアオリである。

450g

犬走島堤防にて、グルが釣った450グラム


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