史上初の怪魚

ASHINOKO SUPER DREAM CUP 2001

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2001年2月24日

午前3時30分

Tomy と Yos は西湘バイパスを小田原方面に向かっていた。

「雨の Super Dream Cup か・・・」

「きのうまでは暖かかったのに」

「それにしてもひどい降りだな。雨天順延にしようよ」

ASHINOKO SUPER DREAM CUP 2001 は雨中の決戦となった。ASHINOKO ONLINE がらみでは湖尻のバイオレットから Tomy と Yos の2名がエンジン船で出船。お隣の「やまびこ」からは、さあきっと@大神親子と HATTORI 名人がローボートで出船することになった。

午前4時

車から降りるのをためらうほどの土砂降り。もう、「大物」とか「表彰台」という言葉は頭の片隅にもない。考えていたことは「雨よ、止んでくれ」の一言で、準備をする気にもならず、車の中で1時間ちょっと仮眠。

午前6時

雨が少し小降りになった。桟橋で出船準備がはじまり、モーターボートの人達には「6時50分に桟橋を離れ、沖で待機するように」との指示が出された。

午前7時

祈りが通じたのか、雨は霧雨になった。花火が上がり、各自好みのポイントへ散っていく。Tomy は「ギャンブルに出る」と公言していたのだが、雨で急に弱気になり、毎年無難な成績を出せる早川水門沖へ向かった。

気温5℃、北の風約2メートル、体感温度3℃。早川沖の表水温4.4℃。

緊張の第一投。Tomy は赤金スプーン(弱気丸出し)を Palms Sylpher 60L で目一杯キャストした。そして、魚探に反応が出た水深3メートル付近をトレース。

が、何の反応もない。

次の第二投では底までスプーンを沈め、ゆっくりリトリーブ。普通はこれでショートバイトぐらいあるはずなのだが・・・まったくの無反応。さらに方向を変えて何度も同じことを繰り返すが20分経過してもショートバイトさえなかった。

この辺で気の早い釣り人は早くも移動開始。だが、去年のことを思い出し、もう少し粘ることにする。去年も同じように最初の30分は非常に渋かったのだ。

30分経過。見渡すかぎりで約200人の釣り人がいるにもかかわらず、大物が水面で躍るシーンはまったく見られない。小物が2匹ほど上がったのを見ただけである。

午前7時40分

再び雨脚が強まったので、水温の上昇は期待できなくなった。もう我慢の限界だ。

「ドラッギングしながら徐々に移動しよう」

「そうしましょう」

こうなったら、ヤル気のある魚を広い水面から探し出すしかない。

「椿の鼻」からポイント図2の「どろやなぎ」へ向けて走りはじめる。

「あっ! 当たった」

Yos さんに初めての魚信。だが、フッキングには至らなかった。

「この辺にいるぞ。答えは10秒後・・・」

「おっしゃぁー、ハイッタァー!」

Yos さんのロッドが曲がり、待望の初物ゲット。型は40センチぐらいだが、あまりに渋いのでイケスに入れることにする。その後、どろやなぎ周辺を3度ほど回ったが、どうしても2匹目が釣れず、「立石」へ移動。

そこで10分ほどキャスティングをしてみるが、気配すらないのでトローリングロッドを準備することになった。

午前8時30分

「立石」「黒石」付近をトロールするが、ショートバイトさえない。

『百貫の沖なら大物に出会えるかもしれない』

Tomy はそう思ったので、一気に百貫の鼻沖まで全速力で移動。そして、再びトロールを開始した。すると、百貫の鼻を回りきった辺りで Yos さんに2匹目のニジマス。

だが、これは小さかったので即リリース。しばらく百貫近辺を探ったが、水温が更に低下して4.2℃になったところで西岸を諦めた。水温がますます低下したのである。

午前9時30分

竜宮殿沖(Tomy の得意ポイント)でようやく42cmをゲット。18LB レッドコアライン2色、スピードは4サイクルエンジンの最低速で、ヒットした水深は4メートルぐらいだっただろう。表水温は4.7℃で、明らかに西岸より高かった。

さらに竜宮殿から青屋根のお宅までの間に Tomy は小物を1匹追加。いずれも赤金3gのスプーンだったが、これ以上小物を釣っても仕方がないので、ハンドメイドミノーの The Monster セッパリ13cm(レインボートラウトカラー)にチェンジした。

午前10時30分

誰からも連絡が入らない。・・・ということは、どこでも同じなのだろう。Tomy は比較的反応が良かった「どろやなぎ」に再度移動してトローリングを再開した。

どろやなぎ沖水深17メートル、中層になかなかの反応!!

「水深8メートル、レッドコア5色のYosさんにビッグチャンス! 答えは30秒後」

予告通り Yos さんが3匹目を上げたが、20cmほどの小物だった。

「ちぇっ、竿のサビにもなりゃしない!」

Yos さん、怒りのリリース。さらに深良水門沖へトロールは続く。と、そのとき!

グワングワン

Tomy のトローリングロッドが根掛かりかと思うほど大きくしなった。レッドコアライン8色で最低速。ということは、ルアーが泳いでいる水深は、およそ12メートルだろう。ここの水深は21メートルだから根掛かりではない。

『よっしゃぁー!』

「操船してくれ。強いぞこりゃ! バックに入れてくれ」

「デカそうですか?」

「50はあると思う。真下に突っ込んだぞ。ニュートラルに入れて!」

「こうですか?」

「今度は左に回ってくれ!」

「りょーかい」

「元気のない60アップだといいなぁ・・・」(引きは50センチ台だが、たまに元気のない60アップがいるのである)

「元気のない70アップでは?」

「うおっ! 物凄い体高だぜ!」

「ありゃりゃりゃりゃ・・・ズングリしてますね」

「な・なんじゃこりゃー!」(松田優作風に)

ヘラブナ 約40cm

Super Dream Cup 史上初の怪魚

データ

Flesh Back 100F

ヘラブナを魅了した Flesh Back100F


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