漁魔が行く-01(立志編)

こじゃんと釣るきにのう!

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1999年1月30日

高知の人が良く使う「こじゃんと」という言葉は非常に便利な言葉です。「たくさん」という意味のほかに「すごく」という意味を含んでいるのですよ。「こじゃんと釣る」とか、「こじゃんとウマイ」なんて言い方があって、コギャル言葉の「超」より感情を込めやすいのです。

「ほんとうにたくさん」とか「ものすごく」という意味で使うときは、「こじゃんと」と言えばいいでしょう。「じゃん」を目一杯強調するのがコツです。さらに、「とんでもなくたくさん」とか「死ぬほど」みたいな意味で使うときは「しょう まっこと こじゃんと」なんて言い方もありますので覚えてください。

せっかく高知に来たのですから、しょう・まっこと・こじゃんと釣ってみたいものですね。高知駅に着いた私はさっそく漁魔に変身して、ぎょぎょ丸さんの迎えを待つことにしました。

ここから漁魔のセリフは、すべて「の」「が」に置き変わりますので、ご承知おきください。漁魔は「の」「が」に置き換えさえすれば、簡単に高知弁になると誤解しているのです。果たしてどういうことになるか筆者にも見当がつきませんが、とりあえずやってみましょう。

15分ほど待つと、ミニカーに乗った、ぎょぎょ丸さんが登場。ぎょぎょ丸さんはミニカーには似合わないほど長身の人でした。

「漁魔さまですか?」

「はい! お世話になります」 (`⊥´)/

ふたりはミニカーに乗って、まずは朝食を食べに行きました。

「こクルマは奥さんクルマですか?」

「私のですよ。釣具を買いすぎてクルマまで金が回らんがですぅ」

「なるほど、なるほど…」

ファミリーレストランでは、ぎょぎょ丸さんがたくさんの資料をくれました。モイカ(アオリイカ)釣りのポイント図、月刊釣り情報の切り抜き、さらに高知新聞の釣り欄などですが、それらは本当に役立ちました。

それらの資料を見て、まず『ハッ!』と気づいたのは潮時表が漁魔の持参したものとまったく違っていたことです。試しに1月30日の潮時表を比較してみましょう。

土佐清水 室戸岬 東京・芝浦
満潮 干潮 満潮 干潮 満潮 干潮
05:47
16:58
01:22
23:42
05:42
16:49
11:16
22:51
04:54
15:46
10:10
22:32

もうおわかりですね。高知に遠征する時は、ふだん使っている潮時表より1時間ぐらい遅れて潮時が来るのです。また、高知県は東西にかなり広いということも、この表からわかるでしょう。高知県の道は空いていますが、土佐清水から室戸岬までは6時間もかかります。高知に着いたらまずは高知新聞を買いましょう!

月刊釣り情報の The Hot Lure-Point もよだれが出そうですよ。

尾浦の砂浜(大月町) 仁淀川河口(春野町) 室戸岬漁港(室戸市)
ヒラメ エバ(メッキ) モイカ
65〜80cm 20〜30cm 30〜35cm
1〜2 3〜10 1〜5
Fミノー
12センチ黒金
メタルジグ
赤金やピンク
餌木3.5〜4号
オレンジやピンク

季節的には釣り物が少ないときですが、釣れればみんなデカイのです。室戸のアオリイカなんか1.5〜2キロですからね。夢が爆発的にふくらみます。

さて・・・

市内某所で着替えた漁魔たちは鏡川のそばにあるムラピーのアパートへ行きました。ムラピーはサンマ(3人マージャン)のやりすぎで眠そうです。あまりヤル気はないみたいですが・・・

「漁魔さん、何しに来ちゅうがですかぁ? この寒空にぃー」

「最初はモイカ専門で来るつもりだったです」

「高知の釣りは三振かホームランのどっちかじゃきねぇ」

「すぐ近くに川があるね。アカメ釣りが毎晩できるでしょ」

「漁魔さん、知らんがですか? 去年の秋に川があふれてひどかったがです。高知新聞のホームページに県都水没の記事があるき、帰ったら読んでみてちぃや」

『おお、そう言えば那須で大水害があったな。高知でもひどかったか…。関東では高知水害を知る人はあまりおらんぜよ』

1時間に112ミリの豪雨って、どんな雨なんでしょうね。高知ではクルマが水没したり、床上浸水した家が多かったらしいです。

3人になったところで今度は釣具屋巡りです。ぎょぎょ丸さんは漁魔を餌木の老舗ハヤシに案内してくれました。ハヤシは知る人ぞ知る餌木のメーカーなのです。

ハヤシのエギ

上がハヤシの代表的な餌木でえび三本毛付き、下は名前がユニークなボーイングしゃくりです。手作りでしっかり作り込んであり、Y0-ZURI ほど洗練されてはいないものの渋さは抜群! 大きさは漁魔の見たかぎりでは6.5号まであるようでした。6.5号なんていうともう、立派な伊勢エビほどの大きさですよ。

珍しい餌木を手に入れられただけでも高知に来た甲斐があったというものです。漁魔は目を輝かせて何十種類もある餌木をひとつずつ手に取って「おぉ〜!」とか「わぉ〜!」なんてつぶやいていました。

「漁魔さま、そろそろ集合のお時間です」

気が付くと30分ぐらい餌木の陳列棚にくぎ付けになっていたようです。そろそろ行かねばなりません。3人は再びクルマに乗って巨魚捕獲基地へ向かいました。

基地に着くと、既にジギンガーやのと松山のミチキッターが待ちうけてました。このふたりは自他共に認めるジギング中毒患者らしいです。タックルボックスは、いったい何キロあるのでしょう? それはほとんど鉛のカタマリとしか思えませんでした。