カナダ釣り紀行

時差ぼけスーさん

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10月10日 Twin Creek Camp〜Alternative Pull Out ガイド;*クライブ

クライブこの日は時差の影響で午前1時頃目覚めてしまった。あまりにも早いので、一服したあともう1度目を閉じたが、またも3時に目が冴えてしまう。スーさんも同じらしく、3時にベッドを抜け出すと・・・

「釣りに行くぞ!」とマジメな顔でのたまわった。

「えっ?」

Tomy は絶句してしまった。まだ外は真っ暗である。しかも、あと4時間は夜が明けない。さすがに釣りバカの Tomy にもそれはできない相談だった。ひとりで外へ出るのは心配だったが、Tomy はスーさんにライトを貸して、またしばらく寝ることに・・・。

7時頃ようやく明るくなり、食事の仕度が始まった。

『早起きは三文の得と言うけれど、スーさん釣れたかなぁ?』

そう思いながら Tomy も起き上がり、コーヒーを1杯飲んでから見に行った。スーさんはキャンプ上流の昨日 Tomy が釣った場所でロッドを振っていた。

「まだ始めたばっかりだよ」

そうでしょう、そうでしょう。まだ夜が明けて間もなかった。しばらく見守っていたが結局その場所ではアタリがなく、テントにもどって朝食。早起きしたわりに釣りをした時間はわずかだった。

時差で早く目覚めてもしっかり寝て鋭気を養ったほうがいい。たいていは集中を切らせた頃にヒットするものなのだ。短期間の釣りで後悔を残さないために、休むときはしっかり休もう。

午前中は *Stupendeous を徹底的に攻めたがアタリなし、午後の *Machue もまったくダメ。どちらも最高のポイントだっただけに、だいぶ気力が萎えてくる。減水の影響なのか、魚は川の中央部にいることが多く、狙いがはずれているようだった。

夕方になって大きなプールで44インチはあろうかという *KAHUNA を見つけたが、手の出せる場所ではなく下流に移動、太陽が低く、逆光で足元が見づらい。何度も泳ぎそうになりながらも最後のひと踏ん張りだ。しかし、結局ノーヒットでこの日は暮れていった。

夕暮れの風景

夕暮れ

ロッジに帰るとビル達はもう戻っていて、機嫌がすこぶる良さそうだった。彼等は *Lower Canyon に行ったのだが、2人で7匹、そのうちの1匹は KAHUNA だったそうだ。雲泥の差である。もうほとんど“勝負アリ”だ。話が合いそうもないので Tomy 達はボブ、エドと共に“釣れない組”を結成して食卓を囲んだ。

昨日の夜からスーさんも・・・

「来年は他の所へ行かない?」

と言っていたが、Tomy もそう思い始めた。エドもアラスカの方がマシだと言っていたし・・・。日程を考えると、もう Lower Canyon に行くチャンスはない。KAHUNA で1発逆転も望み薄だ。簡単に釣れないからこそ1匹の価値が高いのだが、カナダに来たからにはもうちょっと釣りたい。

とにかく、明日も頑張るために寝るしかないが、明日釣れなかったらアラスカにしようと心に決めた。

10月11日 Quick〜Telkwa ガイド;デイブ

デイブは地元に住むガイドで、若頭的な存在。嫁さんが医者なので経済的に困る心配はないらしい。彼は牧場で馬を飼いながら1年の大半をガイドとして過ごしている。ローボートの操船が抜群にうまいのだが、夏場はユーコンにラフティングツアーのガイドとして出稼ぎに行くそうだ。いいなぁー。でも、帽子の下は若ハゲなのよね。初めて釣った Steelhead は彼が釣らせてくれたのでとても感謝している。

デイブ天気は最高だ。Quick に架かる木の橋を渡ると可愛い犬が僕達を出迎えてくれた。Tomy は Sink Tip Type 3 と *Steelhead General Soft Hackle を選び戦闘開始。

2回目のストップでの数投目、スゥーッとラインが引き込まれたので、リールが2, 3回転したところでアワセてみる。しかし、ほんの一瞬手応えがあったもののフッキングせず、ヤツは逃げ去った。

100% Steelhead だっただけに残念だ。その後デイブからロッドをあおらずにラインとロッドを真直ぐにしたままアワセると失敗が少ないと教えられたが、“あとの祭”だ。この日は結局この1回しかチャンスがなかった。

でも、スーさんはもっとひどい。死んだサケを釣り上げたり、木の枝を釣り上げたりと、まるで川のゴミ拾いをしているようだった。今日のポイントに Type 4 ラインは重すぎるのだ。その上、夕方には寒中水泳までしてしまい、踏んだり蹴ったりの1日。

スーさん頑張るが…

スーさん渾身のフルキャスト! 流心の向こうに Tomy がボートから見つけた KAHUNA がいた。でも釣れなかった。鼻先をフライが掠めたはずなんだけどね。タフなときは、どんなに頑張ってもフライじゃ食わない。スプーンなら食うらしいが、Tomy 達はフライオンリーだったのだ。

*Stupendeous =川幅は100メートルぐらいあるだろうか? 川のど真ん中にウェーディングできるポイントがある。ひろーい川のど真ん中で思いっきりラインを伸ばせるのでとても気持ちがいい。頭の中が空っぽになったね。釣れなかったけど・・・

*Machue =マチューもやはり川幅が100メートルほどある。川岸から1メートルほどのところに深いタナがあり、その壁に Steelhead が寄り添うように泳いでいる。ここも第1級のポイントだが、命名の由来はここで大釣りした人の名前だと思う。あなたも大釣りすれば名前を付けてもらえるかも。

*KAHUNA =カフーナ。20ポンド以上の大物 Steelhead の通称で、もともとはインディアンの言葉らしい。

*Lower Canyon =途中にキャンプがあり、2日がかりで釣り下る峡谷。Tomy の大好きな Jack Pot やスーさんお気に入りの Cray Bunk という好ポイントがある。特に、The Miracle Mile と呼ばれる区間は幻想的な絶景! 行くだけでも価値がある。

The Miracle Mile

The Miracle Mile

Steelhead General Soft Hackle

Steelhead General Soft Hackle

Tomy が大好きな Steelhead Fly。ボディーカラーはクラレット。TMC 7999 の#4か#6がいい。赤いギニアフォールをスペイハックル風に巻き付けてあり、シンプルだが美しいフォルム。

またも2日連続の No Fish。かなりきびしくなってきた。


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