スティールヘッド

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1996年11月22日

93年の秋から3年連続で Steelhead を釣りに行った。場所はカナダ西岸のスキーナ川支流、Bulkley River である。Tomy と文中に登場するスーさんはここで知り合い、以後3年間同じロッジに泊まることになった。

日本からの空路(Flash)

このレポートは95年、3回目のカナダ遠征を振り返り、これから Steelhead 釣りをする方の参考になるように書いてみたい。なお、説明が必要な地名などには、ページの下部に*注釈を付けていく。

まえがき

それではまず Steelhead がどんな魚かを簡単に説明しよう。 Steelhead は見た目が大きなニジマスで、成魚の大きさは50〜130cmぐらい。だが、その習性は Salmon や他の Trout と多少異なっている。

川で生まれて海で成長し、再び産卵のために川に戻って来るところまでは同じだ。しかし、Salmon が1回の産卵で一生を終わるのを尻目に、奴等は産卵後も生き続ける。何と Steelhead は川で越冬し、春にまた海へ下るのである。

Steelhead は4年目に初めて母川回帰し、以後は上記のパターンを3,4回繰り返して一生を終えることがわかっている。

2人が行った Bulkley Rive rは有名な*バビーンやキスピオックスのすぐそばだ。太平洋からは400kmも上流で、途中には難所も数多くある。したがって、普通のサケはここまで来ると鼻先やヒレがボロボロになってしまう。

しかし、 Steelhead だけは長旅を終えても何故かほとんど無傷。ブライトシルバーに薄いピンクの魚体はまるで潜水艦のように滑らかな流線形で、泳ぐ姿は巨大化したヤマメのように素早い。

ズル賢い Steelhead は他のサケより少し遅れて遡上し、サケの卵を荒食いしてパワーを取り戻すのだ。そうして生き延びた Steelhead は冬になっても川にいるので別名クリスマス・サーモンと呼ばれることがある。

なお、 ガイドの話では、ひとくちに Steelhead と言っても母川などによって10数種類に分類されているらしい。

初めて釣ったスティールヘッド

初めて釣ったスティールヘッド

Steelheadは ファイトが素晴らしいので、国外からの釣り客も多く、9月中旬から11月初旬は、さびれた町 *Smithers も活気を取り戻す。昔はたくさんいたそうだが、今はとても数が少なく、長大なスキーナ川全体でも年間遡上数は1万匹ちょっと。絶滅危惧種に指定され、Catch & Release が法律で義務付けられている。(もしも捕獲が発覚した場合、罰金はベラボーに高いので必ず許可を受けること)

なお、先住民のインディアンだけは捕獲を認められている。インディアンにとっては昔から冬の貴重な蛋白源になっているのだろう。とにかく Steelhead はフライ・フィッシングをする者にとって1度は釣ってみたい川の暴れん坊なのである。

*バビーンやキスピオックス=バビーン川やキスピオックス川の方がスティールヘッドのアベレージサイズがデカイ。特にバビーン川は最大級が釣れることで人気がある。

*Smithers =人口8千人の片田舎。昔は鉱山町として栄えたが、今は寂れている。ハドソンベイ山という美しい山の麓にあり、原住民のインディアンも川沿いで生活している。

それではカナダに向けてしゅっぱぁーつ!


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