アンコウ君の思い出

本栖

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本栖湖にはよく通っていた。夢のスーパー・ブラウンを追いかけて。いつもアンコウと2人だった。その頃は東富士道路がなかったから、早朝に一般道を走って行ったのだ。

御殿場から山中湖畔を通らずに、本栖までの道をショートカットする裏道があるのだが、2人はここで何回もスピンを経験した。岸からブラウンが狙える時期はとてもシャブイのだ。

冬の本栖湖

苦労して行って、おまけに冷蔵庫の中より寒い所で湖に胸までつかってさ、よくやったよね、ホントに・・・。

何回も行ったっが、結局スーパーブラウンは見ただけだった。おかげさまで強風の中でフライをキャスティングする練習にはなったけどね。ダブルフォール、バックワード・キャスト等の技術は、この頃覚えたものだ。

あまりにも釣れないので、Tomy はよく競艇の練習を見に行ったよ。Tomy 達もオバカだけど、競艇の練習生達もかなりのオバカ揃いで見ごたえがあるのだ。(本栖には競艇選手の養成所がある)

競艇エンジン音、水しぶき、強烈なドリフト・ターン。見ているだけで心が熱くなる。その頃の練習生の中に、のちの賞金王がいたはずなんだけど、彼はおそらく Tomy の記憶に残っている、あのやせっぽちの練習生だったに違いない。

彼は何回も全速ターンに挑戦しては、その度に冷たい本栖湖に放り出されていたのだ。その転覆の仕方は半端じゃなかった。ボートと一緒に人間が水上で2、3回転するんだから・・・。命知らずの大バカモノでなければ、とてもできない技だ。

彼の名は、今村 豊。

現在は“今村全速ターン”で有名な競艇界のツワモノなのじゃ。皆さんも覚えておくといい。「オバカと超一流は紙一重」この世の中、度を越したオバカだけが超一流になれるのである。

なお、アンコウの話には極め付けの【ミンミンゼミ事件】が残されている。とても怖い話だぞ! 眠れなくなっても知らないよ。


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