Hokkaido 1980

知西別川

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知西別川は知床半島の羅臼にあり、アタシの所属していた釣魚部がかねてから狙いを定めていた川だった。釣魚部のメンバーについては過去に何度か書いているが、そりゃーもうかなり頭のイカレタ連中である。

毎年8月末から9月半ばまで、およそ3週間北海道を転々とするのだが、大学4年間で宿屋に泊まったことは1度もなかった。台風が来ようが土砂崩れがあろうが、絶対宿屋に泊まらないのが冒険者としてのポリシーだったのだ。

行く前に作戦を立てるが、まず有名雑誌で紹介された川にはすべて×を付ける。爆釣の記事には見向きもしない。次におおまかなコースを設定し、川の地形図を最上流まで買いそろえる。

さてそれからだ。今度はその地形図を読み、なるべく難しそうな川を選ぶ。難しそうな川とは、谷が深く、高度差が激しく、しかも林道が上流まで伸びていない川のこと。知西別川はまさにそんな川だった。

森繁久弥像

羅臼にある森繁久弥の銅像。

“知床旅情”は森繁久弥が作詞した歌だ。

♪知床の岬に ハマナスの咲くころ♪

この歌は誰でも知っているだろう。しかし、アタシはいつも8月末に行っていたのでハマナスを見たことがない。

さて、問題の知西別川だが、河口から第1堰堤までが数百メートル。その上に第2堰堤がある。だが、それはかなり古いらしく、道が完全に雑草で覆われていた。つまり、ほとんど川沿いに道がないのだ。あとは川通しに歩いて行くしかない。

『チャーンス!』

こういう川こそ狙い目なのである。しかも、この川の上流には大きな滝の上に湖があるらしい。5万分の1地形図には直径およそ200メートルの知西別湖が記されていた。

アンコウ

アンコウ

最初にここを訪れたのは確か1980年。そりゃーもう、本州では考えられないほど釣れたよ。アタシ、アンコウ、それと山岳部から特別参加の井出がメンバーだったが、アンコウについては過去にも書いた。

【ミンミンゼミ事件】で大暴れしたヤツさ。覚えているかな? アンコウというニックネームの由来は口がデカイこと。この写真ではわかりづらいが、口を開けるとゲンコツが入るぐらいデカイ。これは確か中標津で野生のニジマスを釣ったときの写真だね。果たしてこのあとどうなる?